時計を振ると液体金属が散らばってシュールな感じに
科学も化学も物理も弱い単純文化系の筆者は、この自称液体金属が何者であるか知るよしもないので、間違った扱い方をしているかもしれないが、片手で持って自動巻き腕時計のローターを回すがごとく振り回してみると、なんと、あの液体金属がより細かな復数の球体になって散らばった。なかなかシュールな雰囲気だ。
もちろん、腕時計を軽く傾けることで、復数の球体は寄り合って大きな球体となり、最終的には、内部の時針と分針のマグネット位置の2ヵ所と、余剰の大きな塊の3個の球体にまとまってくれる。
液体腕時計を振って球体をより細かな球体に分離させることが自称液体金属にとっていいことなのか悪いことなのか筆者にはよくわからない。
液体金属の中に気泡のようなものが発生
筆者が自分の液体金属ウォッチを振ってみようと思いついたのは、ある時、どうも液体金属の中に気泡のようなものが自然に生まれたからだ。
そして、どうもその気泡を含む液体金属の球体の一部である気泡部分が軽くなり、尖って、富士山のような形状になって、腕時計の風防ガラスに内側から頂上の一部がくっつくようになってきた。
このため、本体を振ることで小さな気泡を球体から追い出せるのでは、と思い立ったからだった。
しかし、実際には、いくら振っても、いつまで経っても気泡は球体の外部に出ることはなく、しばらくは根気よく自然に気泡が抜けることを期待して静かに待つことにした次第だ。
文字盤表面に描かれた黒い円形とガラス風防に描かれたインデックスマーク付きの円形が、パッと見、時球と分球を示すエリアを2つの同心円の領域に分離しているように見えるが、両者は実際に壁で隔てられた2つの空間ではなく、液体金属の球体は自由に行き来できる状態だ。
なので、時と分を指し示す球体以外の3番目の最大の余剰の液体金属の球体は、腕の角度によって文字盤の中を自由に動き回り、時には時を指し示す外周の球体にくっついたり、分を指し示す内周の球体にくっついたり離れたりする。
腕に装着した液体金属ウォッチを傾けて現在時刻を見ようとすると、この動作が毎回発生するというややこしくもなかなか楽しい腕時計なのだ。
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