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戦後最長の連騰記録、日経平均は2万5000円を目指せるか

文● 週刊ダイヤモンド編集部(ダイヤモンド・オンライン

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高度成長期やバブル期さえも上回り、戦後最長の連騰記録を作った日経平均株価。米国などの海外要因が主導する株高はどこまで勢いを保てるか Photo:123RF

 衆議院議員総選挙から一夜明けた23日。10月に入って負けなしの日経平均株価は、与党大勝で“市場友好的”なアベノミクスが継続するとの見方から堅調な値動きとなり、戦後最長の「15連騰」を達成。さらに、24日は前日比108円52銭高の2万1805円17銭で取引を終え、連騰記録を16にまで伸ばした。

 25日こそ利益確定売りに押されて反落したものの、同日の取引時間中は一時2万2000円に迫るなど、約21年ぶりの高値圏を推移する状況となっている。

 今回の歴史的な連騰の端緒は、安倍晋三首相が衆院解散を決断したことにある。9月下旬に方針を表明後、民進党が希望の党に合流するなど想定外の動きもあったものの、次第に“与党優勢”の勢力図が固まる中で、一段の政権安定を見越した買いが株高を支えた。

 確かに日本企業の業績は過去最高水準で、名目GDP(国内総生産)も拡大傾向。日本経済のファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)には一定の強さが見られる。

 もっとも市場では、「米国の株高こそが日本株の上昇をもたらした」(いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員)との声が聞かれる。ダウ工業株30種平均は24日に大幅反発し、終値は2万3441ドル76セントと過去最高値を更新。トランプ政権の税制改革への期待感や好調な四半期決算の結果などから上昇基調をたどってきた。

 このところは英独の株価指数も最高値圏にあるなど、株高は世界的な流れ。特に米国株は日本市場の投資家心理も大きく左右する存在であり、出遅れ感に着目した外国人投資家の買いが息の長い日本株上昇を演出したと目されている。

市場は“総強気”の様相

 とはいえ、短期的な過熱感も高まる中、今後も強気一辺倒を保てるかどうかは予断を許さない。例えば、足元で好調な米経済は景気拡大局面が今年7月で9年目に入った。戦後の拡大局面の平均期間は約5年で、景気循環が終局を迎えつつあるとの観測は根強い。

 また、現在は好況下でも物価が上がらず、低金利政策が長引くとの思惑が「適温相場」とも呼ばれるサイクルを生んでいるが、米長期金利の上昇などでバランスが崩れれば、大幅な株価調整を余儀なくされるとのシナリオもくすぶっている。

 ある海外機関投資家は、共産党大会を終えた中国をめぐり、民間債務がGDPの倍以上に膨らむ現況に警戒感を示す。心配の芽を挙げれば切りはないが、北朝鮮情勢が急激に悪化するリスクも依然否定できない。

「(日経平均が)2万5000円を目指す」といった威勢のいい予想も増えてきたが、高値圏で買い場を見定めるのは容易ではない。市場関係者が半ば“総強気”に傾くのを見るにつけ、海外主導の株高の歯車が逆回転する近未来を念頭に入れ始める方が無難だと思えてきてしまう。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 竹田幸平)


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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