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簡易オーバークロックでお手軽高速化に挑戦

理想の最強PCに! Core XのハイエンドPCをBTOでさらに爆速カスタマイズ

2017年10月05日 11時00分更新

文● 宮里圭介 編集●八尋/ASCII

提供: ユニットコム

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BTOでカスタマイズした「LEVEL-FA29-LCi7SX-XNVI」の実力をチェック

 理想のスペックで選んだBTOパソコンだけに、その性能が気になるところ。CPU、ゲーミング、ストレージの個別性能と、パソコン全体の性能をチェックしていこう。

 まずはCPUから。定番の「CINEBENCH R15」を使って性能を見てみよう。このベンチマークソフトは、CGレンダリング性能からCPUの性能を測ってくれるものだ。画面を分割して計算していくことから、マルチスレッド処理に強いものとなっている。

マルチコアのスコアーが2000cbを超えているというのは、軽くショックを感じるほど。通常のパソコンでは1000cbを超えることすら難しい

 結果はマルチコアで2194cb、シングルコアで193cbとなった。多くのゲーミングパソコンなどで使われているCore i7-7700Kのスコアーが、マルチコアで980cb前後。単純計算で2倍以上という性能は、Core i9-7900Xがどれだけ化物なのかがよくわかる結果だろう。CINEBENCH R15のスコアーで2000cbを超えるというのはそうそう見られるものではないだけに、CPU性能を重視する人なら、買ってよかったと感じる瞬間だ。

 少し不安があるとすれば、水冷クーラーで本当に冷えているのかということ。高速なCPUなだけに発熱が多く、高温になりやすいだけに当然の心配だ。そこで、「CPU-Z」のストレステスト機能を使ってCPUに高負荷をかけ、15分ほど経った後の温度をチェックしてみた。ちなみにCPUの温度は「HWiNFO」を使い、「CPU Package」の値をセンサーから読み取っている。

CPU-ZはCPUの情報を調べるときに利用するツールだが、実はベンチやストレステストなどの機能も装備しているのだ

CPU Package温度を見てみると、最大で81度に。CPU-Zのストレステストはかなり負荷が高いので、この温度は優秀だ

 CPU-Zのストレステストはかなり厳しいもので、通常の利用ではここまで温度が上がることはないと断言できるほど。それだけ負荷の高いものなのだが、CPU温度は最高で81度までしか上がっておらず、余裕すらある結果だった。静かな水冷クーラー、しかもラジエーターは12cmと小さめだが、Core i9-7900Xを動かすのに十分な冷却性能があるようだ。

 続いてゲーミング性能を見ていこう。こちらも定番の「3DMark」(Fire Strike、Time Spy)と「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」で性能をチェックした。

DirectX 11を使ったテスト。負荷の軽いテストということもあって、スコアーは堂々の20000超え

DirectX 12を使ったテスト。かなり負荷が高いテストのはずだが、今回試したCPUとグラボの組み合わせでは滑らかな表示で余裕が感じられた

多コアCPUではスコアーが振るわないものの、「非常に快適」となる7000は余裕で超えているあたり、さすがである

 実は多コアのCore i9-7900Xはゲームベンチマークがあまり得意ではなく、Core i7-7700Kよりも低い値となることがほとんど。ゲームではCGのレンダリングなどと違って、CPUパワーが必要となるシーンがそれほど多くなく、コアが余っている状態になりやすい。

 ではCore i9-7900Xは必要ないかといえばそうでもない。コアが余っているということは、裏を返せばほかの処理をしていてもゲームへの影響が少ないわけだ。実際、別カメラの映像を合成して配信するゲーム実況ではCPUの負荷が高くなり、肝心のゲーム画面がガクガクになってしまうといったこともあるのだが、Core i9-7900Xなら余裕でこなせるだけのパワーがある。高画質配信だとさらに負荷が高くなるだけに、このCPUパワーが頼もしい。

 ストレージの性能は、速さで定評のある「Samsung 960 EVO」をBTOで選んだだけに、かなり期待できる。この速度を「CrystalDiskMark」を使ってチェックしてみよう。

シーケンシャルリードの性能は、さすがNVMe。2GB/s超えのリードなんかは、SATA接続では絶対に見ることができないものだ

 SATA接続のSSDはインターフェースの制限から、速くても550MB/s前後くらいが限界なのだが、NVMeとなるSamsung 960 EVOなら、その限界を軽く突破。シーケンシャルリードで5倍近く、ライトでも3倍近くも高速だというのだから驚きだ。同じNVMeでもシーケンシャルライトで1000MB/sを超える製品は少ないだけに、速度にこだわるのならSamsung 960 EVOを選んでおけば間違いないだろう。

 最後のテストは総合性能。6月に出たばかりの「PCMark 10」でスコアーをチェックしてみよう。PCMark 10は、複数のソフトを使って様々なテストを繰り返し、総合的な性能をチェックしてくれるベンチマークソフトだ。

多コアCPUということもあり、とくにDigital Content Creationのスコアーが高めだ

 「Essentials」はソフトの起動やブラウザーの利用など、基本性能に関するテストが行なわれる。マルチスレッドの効果が薄いのであまりスコアーは高くならないが、ストレージが高速ということもあって、意外と健闘している。「Productivity」は、オフィスソフトなどビジネスユースでの性能を見るテスト。こちらもあまり多コアCPUが有利にはならないため、スコアーは控えめだ。

 最も多コアが活きるのが「Digital Comtent Creation」だ。CGレンダリングや写真・動画編集といったCPU性能が大きく影響する項目が並ぶだけに、このスコアーはかなり高くなる。

 テストが終わるまで不安定な動作は一切なし。高負荷時のCPU温度は先にチェックして問題ないことはわかっているが、総合性能ベンチでPCのあらゆる部分に負荷をかけた場合でも、安定して動作してくれた。

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