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女子高生「おじさんLINEごっこ」の実例に学ぶキモがられる態度とは

2017年09月23日 06時00分更新

文● 藤野ゆり(ダイヤモンド・オンライン

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今年、おじさんのメールやLINEの特徴を模した「おじさんLINEごっこ」なるものが、女子高生の間で流行したのは記憶に新しい。「単なる一時の流行」と無視するのは簡単だが、若い女性が「おじさんだなー」と引いてしまうポイントがどこにあるかを知れば、世代間ギャップの根っこが見えてくるかも。(清談社 藤野ゆり)

ムダに絵文字・顔文字を乱用し
語尾は「~かな?」「かい!?」で締める

 若い女性、主に女子高生たちの間で流行した「おじさんLINEごっこ」。友人同士で相互に“おじさん”っぽいLINEを考えて送りあう遊びで、さらにそのおじさんLINEごっこのスクリーンショットを投稿する人が続々と現れ、TwitterなどSNS上で拡散されている。

 では「おじさんLINE」とは、一体どういうものなのか。まず下の画像を見てほしい。これはどちらも若い女性が作って友人に送っている「おじさんLINE」である。言語化するのは非常に難しいが、なるほど、たしかにどう見ても「おじさんっぽいLINE」だ。

 まず特徴としては、とにかく鬱陶しいほど絵文字、顔文字をつけること。一文が終わるごとに、絵文字、顔文字を乱用し、「?」や「!」などの感嘆符も、いちいち絵文字に変換する。絵文字を多用するので、受け取った相手はテンションの高さに、引き気味になることは間違いない。

女子高生に気に入られたい一心で絵文字を多用し、一方通行的な独白をしてしまうおじさんたち。そんなおじさんのイタさは、「おじさんLINEごっこ」で遊ばれてしまうのだ

 また、投稿を見ていると、おじさんが使いやすい顔文字や絵文字が一定数あることもわかる。おじさんしか使っていないような絵文字、顔文字を使用することで、一気に文章中のおじさん濃度が上がるのだ。

 また、おじさんたちは、1つのLINEの中に問いかけを挟みたがり、その語尾は「かな?」「かい?」など、おじさん特有の言い回しとなることが多い。しかし、その疑問の多くは、ひとりごちているかのようなテンションで、質問というより、もはや挨拶。手紙でいう「暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか」のような定型文に近い。そこに手紙文化で育ったおじさんっぽさや、自分たちとの乖離を、若者は感じるのではないだろうか。

実例とともに徹底検証!
おじさん臭漂うLINEとは

●おじさんLINEは句読点が多い

 おじさんLINEは、句読点が多い。読みやすいようにと合間合間に不必要な句読点を並べ、それが逆におじさんLINEたる独特のリズム感を生み出してしまっているのだ。

 それは女子高生たちの「おじさんLINEごっこ」でも象徴的に使われている。

●「◯◯ちゃん」など名前を呼び、不自然に褒めてくる

 おじさんたちは、とにかく、文章のなかで名前を連呼しがち。それが若い女の子の名前を呼べる嬉しさからくるのか、優越感からくるのか、はたまた名前を呼ぶことで親密度が上がることを期待しているのか。

 時に「◯◯チャン」とカタカナにしてくるのも、おじさんの常套手段だ。そして、急に会いたい、などと前後の脈絡もなくオスの部分をむき出しにしてご飯に誘ってきたり、とってつけたような褒め言葉を繰り出し、女子に鳥肌を立たせている。

● LINEを日記か何かと勘違いしている

「おじさんLINE」の投稿は、とにかく長い。チャットなのだから本来は、短文を送りあうような形式が一般的だが、「おじさんLINE」は一つひとつが日記を読まされているの?と言いたくなるほど長文だ。

「今日は暑いね」「もう寝る時間かな」などの時候の挨拶で始まり、「今日は◯◯を食べてお腹イッパイだよ」と誰も聞いてない1日の出来事を語り出し、酷いときには頼んでもいない食事の写真を送りつけてくるのだ。

● 下ネタの後は「ナンチャッテ」「冗談(笑)」

「おじさんLINEごっこ」では、オジサン側に下心を感じさせる文章が目立つ。これは、若い子たちの前に、いかに下心を持って近づいてくるおじさんが多いかの証のようにも感じる。

「LINEでチラチラと様子をうかがってくるおじさん」という実在の人物がいるからこそ、おじさんLINEごっこは盛り上がるのだ。そして共通認識である気持ち悪い「おじさん」が周囲にたくさんいることで、彼女たちは「おじさん」の特徴を掴むことができる。文面のなかの下心を見抜けないほど若い女性はバカではなく、だからこそそんなおじさんたちを軽蔑し、みんなでマネして笑い合うことができるわけだ。

なぜ「おじさんLINE」は
気持ち悪いのか?

 ここまで読んで、自分も身に覚えがある文章を目にして、ドキッとした方も多いのではないだろうか。

 しかし、なぜおじさんの送ってくるLINEは、絶妙にキモいのか。投稿されたおじさんLINEの数々を見ていると、その気持ち悪さはコミュニケーションが双方向ではなく“一方通行”だからこそ感じる違和感なのではないかと感じた。

 おじさんLINEの多くはチャット形式でありながら、ほぼ文章が1人で完結しており、会話というよりは独白に近い。それは、相手女性からの返事がなくても悲しくならないようにという、おじさんたちの自己保身がそうさせているのか、もしくは、とりあえず若い女性なら誰でもいいから、独りよがりなコミュニケーションをとりたいのか…。

 いずれにせよ、長文でかつ、熱量のこもったおじさんの一方的な独白を送りつけられ、受け手が「なにこのテンション、キモい…」と引いてしまうのも致し方ないのかもしれない。

 おじさんたちの媚びや、隠しきれない下心、ムリにこちらに合わせてくるような下卑た姿勢、そういったものを全て内包しているから、「おじさんLINE」は女性から影で嘲笑されているのだ。

 若い女の子が媚びたLINEを送るのはかわいくても、おじさんが媚びへつらう様は痛々しいし、見るに堪えない。なによりいい年したおじさんが、若い子に「ナンチャッテ~」などと自虐的に振る舞うさまは、女性側としても物悲しくなるだけなので、やめてほしいところだ。

 簡単なコミュニケーションだからこそ、あなどれないLINE。あなたの送ろうとしているそのLINEは「おじさんLINE」と揶揄されていないだろうか。自分のLINEが“おじさん化”していないかどうか、今一度、チェックしてみてはいかがだろう。


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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