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Ryzen Threadripperを使うならGIGABYTEのマザー「X399 AORUS Gaming 7」

2017年09月06日 11時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax)と愉快なジサトラメンバーたち

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GIGABYTEといえば耐久性と堅牢性がウリ

 耐久性の部分は、DIMMスロットの堅牢性を向上させるUltra Durable Memory Armorがあり、スロット周辺を金属製パーツで補強しつつ、マザーボードとの接続点も強化されている。PCI Expressスロットも同様でUltra Durable PCIe Armorを採用。このふたつにより、スロットだけでなく、マザーボード自体のたわみも抑制する作りだ。

DIMMスロット。補強されているのがよくわかる。また発光ユニットを隙間なく詰めることで、さらに横軸の動きに対する剛性を高めているようだ

PCI Expressスロット。金属パーツの内側に発光ユニットを収めている構造

マザーボードとの接点も追加されている

 電源周りには固体コンデンサーの採用が当たり前で、フェーズにはサーバークラスのチョークコイルを採用、ATX 24ピンと12V 8ピン+4ピンはすべて金メッキ仕様だ。

 フェーズ数は、CPUが8+2(CPU VCORE 8+CPU VDDR 2)、メモリーは片側3(DDR 2+DDR VPP25 1)で両バンク合わせて6。これだけあればオーバークロック時の電圧供給も安定しているはずだ。

電源コネクターは金メッキ処理されている。金は、標準的な実装よりも優れた導電性と信号伝達性を提供し、優れた信頼性と安定性を提供するという

デジタル電源コントローラーと、サーバー級チョークコイルを採用している。これにより、電力損出による熱放出を減らし、高効率の電力供給を実現している

高負荷な動作環境下でも最大効率を発揮する、長寿命Durable Black固体コンデンサー

GIGABYTEの独自機能であるDualBIOS。メインBIOSとバックアップBIOSの2つBIOSチップがあるため、ウィルス攻撃やハードウェア故障、オーバックロック不良、アップデート時の電源喪失などでBIOSにトラブルが生じても復旧できる

 もう1つ、X399 AORUS Gaming 7の特筆すべき点として、アンチサルファー(硫黄対策)が挙げられる。

 空気中の硫黄化合物は、小さなオンボード抵抗器に浸透して化学変化を起こし、これらの抵抗器を開いたり短くしたりする可能性がある。これらのいずれかが発生した場合、マザーボードは機能しなくなる。

 そのため、抵抗器にアンチサルファー設計を施すことで、腐食を防止し製品の寿命を伸ばそうというわけだ。地味な処理だが約6万円するハイエンドマザーボードだけに、耐久性と製品寿命は重要な要素でもある。

硫化銀(いわゆる銀の錆)に抵抗器が腐食されている様子。このように腐食しないよう、X399 AORUS Gaming 7には硫黄対策が施されている

水冷の導入を考慮した冷却システム
9個のセンサーで温度管理もバッチリ!

 マザーボード上には9個の温度センサーが用意されており、それを元にファンごとに制御可能となっているほか、センサーユニットが2個付属しており、ケース内の特定の位置の温度計測も可能だ。

マザーボード上には9個の温度センサーを搭載し、その情報をもとにファンを自動コントロールできる

 空冷用というよりは、水冷環境を重視している仕様だが、TR4ソケット上部のチョークコイルの放熱は激しく、的確な冷却を考えると空冷、水冷問わず、システムを維持するうえではありがたい構成だ。なお、ファン用端子は8基あり、うち2基がポンプ用を兼ねている。

チョークコイル用ヒートシンクに接続されたヒートパイプが剥き出しなのが珍しい

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