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最新パーツ性能チェック ― 第219回

AMD派待望の「RX Vega」はハイエンドGPUにおける周回後れを取り戻せるか?

2017年08月21日 11時00分更新

文● 加藤勝明 編集●北村/ASCII編集部

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パワーは6段階に調整可能

 Vega 56/64の典型消費電力はかなり大きい。GeForce系のTDPと直接比べられる数値ではないが、外部電源が標準で8ピン×2になっているだけあって、GeForce系よりも消費電力は確実に大きい。だがVegaにはユーザーによって最大パワーを6段階に調整することができるのだ。

 Vegaのカード上部には小さなスライドスイッチが搭載されている。Radeonのモデルにもよるが、ミドルクラスのRadeonでは単なるバックアップBIOSへの切替用として機能しているものが多いが、Vegaではカードの最大パワー切替スイッチとして利用する。スイッチが映像出力端子側がデフォルトの“プライマリー”、外部電源コネクター側が“セカンダリー”となり、若干パワーが抑制される。

カードの上部には小さなスイッチを備える。出力端子側(デフォルト)が“プライマリー”、外部電源コネクター側が“セカンダリー”ポジションとなる。サードパーティー製カードで搭載されるかはメーカー次第といったところだ

 さらにWindows上の「Radeon設定」の中には、さらにこのスイッチのモードとは別に「パワーセーブ」「バランス」「ターボ」の3種類のモードを切り替えることができる。スイッチで2通り、設定で3通りなので都合6通りのパワーモードが選択できるのだ。

「Radeon設定」→「ゲーム」→「グローバルWattman」にある一番上のスライダーでVegaの動作モードを3段階に調整できる。日本語化が中途半端だが一番省電力なものから「パワーセーブ」「バランス」「ターボ」の3種類が用意されている

 スイッチとWatttmanプロファイルの組み合わせでVegaのTDPは以下の表のように変化する。

VegaのTDP
パワーセーブ バランス ターボ
165W 220W 253W
150W 200W 230W
198W 264W 303W
165W 220W 253W
150W 165W 190W
135W 150W 173W

ゲーム画面の見やすさを改善する
「Enhanced Sync」

 ゲーム向けの新しいVsyncモードである「Enhanced Sync」も、Vegaの新要素のひとつだ。これはGeForce系がPascalで最初に実装した「FastSync」のRadeon版というべきもので、フレームレートが液晶のリフレッシュレートよりも(ある程度)低い場合は垂直同期をオフにして、画面が描画できたそばから表示(スタッタリング防止)、逆にリフレッシュレートが高い場合は最新の“レンダリング済み”画像だけを出すようにしてティアリングと出力遅延を抑えるというもの。

 ただEnhanced SyncはVegaの設計に依存しているとはレビュアーズガイドの中でも言及されておらず、FastSyncのように後から旧世代GPU用に解放される可能性も十分考えられる。

Enhanced Syncは垂直同期の新しいオプションとして追加された。特にゲーム側の対応は必要ないようだ

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