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柳谷智宣のkintoneマスターへの道 第13回

データ連携できるアプリがセットに

kintoneのアプリパックをインストールしてみる

2017年07月27日 11時00分更新

文● 柳谷智宣

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サイボウズ社が提供しているウェブサービス「kintone」は、一言で言うなら「簡単に自社の業務に適したシステムを作成できるクラウドサービス」だ。業務アプリを直感的に作成できるほか、社内SNSとしての機能も備えスピーディーに情報共有ができるなど魅力が盛り沢山だ。
本連載では、そんなkintoneの導入から基本機能の紹介、そしてアプリの活用法など、ビジネスの現場で役立つ情報を取り上げていく。第13回では、kintoneのアプリパックをインストールしてみる。

 「kintoneアプリストア」では、多数の便利アプリが公開されているが、アプリパックというものも登録されている。これは、営業支援といった業務で使う複数のアプリをまとめてインストールできるようにしたもの。

 もちろん、単体のアプリを普通にまとめるだけではない。それぞれのアプリで利用するデータが連携できるようになっているのだ。たとえば、「営業支援(SFA)パック」では、「案件情報」と「顧客情報」という2つのアプリがパックになっている。

 「顧客情報」アプリでは顧客の情報を管理でき、「案件情報」は案件ごとの情報を管理する。しかし、データを連係することによって、「案件情報」で案件を入力する際に、「顧客情報」の情報を自動的に引っ張ってくることが可能になる。ユーザーが重複して入力しなくて済むので、手間がかからないうえ、ミスが減るのもうれしいところ。顧客名を誤入力すると、いろいろなデータが紐付かず、資金繰りにまで影響することがあるからだ。

 導入方法は簡単。「kintoneアプリストア」から「このアプリパックを追加」をクリックすればいい。こちらも一瞬でインストールが完了する。

「kintoneアプリストア」からアプリパックをインストールしてみよう

「このアプリパックを追加」をクリックする

「追加」をクリックする

2つのアプリがインストールされた

 「案件情報」と「顧客情報」アプリがインストールされているので、まずは顧客情報を入力。続いて、案件登録してみよう。顧客名に会社名の一部を入力してEnterキーを押すか「取得」をクリックすると、自動的に顧客名が入力され、さらに部署名と担当者までインプットされるのだ。これは、「顧客情報」から合致する情報を引っ張ってきているため。検索キーワードに複数合致する場合は、候補が表示されるので、選択すればいい。

 「案件情報」には、詳細に加えて自社の担当者を指定でき、さらに商談履歴を残すこともできる。もちろん、初回だけでなく何回でもフィールドを増やせる。パワーポイントやPDFファイルなどを添付することもできる。

まずは顧客情報を入力する

わざと紛らわしい社名をいくつか登録してみた

「案件情報」アプリを起動し、+をクリックする

顧客名に会社名を入力して「取得」をクリックする

「顧客情報」アプリから自動的に部署名と担当者名を引っ張ってきた

「レベリング」と入力すると、複数候補がポップアップして選択できる

営業担当も検索して指定できる

案件登録後も、商談の履歴をどんどん追加できる

逆に「顧客情報」には、案件が表示されるようになった

 ただし、アプリ間でデータの連係をしていると、個別のアプリを削除できないことは覚えておこう。とりあえず試してみて、不要となったら、まずは関連するフィールドを削除する必要がある。

データを参照しているとアプリを削除できない

設定画面から関連するフィールドを開き、削除する

アプリを削除できる

 「営業支援(SFA)パック」のほかにも、いろいろなアプリパックが用意されている。たとえば、「顧客サポートパック」では問い合わせ管理アプリに顧客情報から情報を引っ張ることができ、顧客情報にからは問い合わせ履歴をまとめて確認できる。さらに、問い合わせへの返答への対応をまとめた「サポートFAQ」アプリもパックになっている。

 「商品リスト」と「見積書」をまとめた「商品見積もりパック」や、「メール作成テンプレート」と「顧客リスト」の「メールワイズ連携パック」、「ワークフロー(社内申請管理)パック」などもチェックしてみよう。

「商品リスト」と「見積書」の「商品見積もりパック」

「顧客情報」「問い合わせ管理」「サポートFAQ」の「顧客サポートパック」

「メール作成テンプレート」「顧客リスト」の「メールワイズ連携パック」

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