このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

業界人の《ことば》から 第239回

今年最大のトレンドと相性の良いサイボウズ、米国で手応えも

2017年03月30日 12時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

サイボウズは海外も国内もこれからが本番

 Garoonでは、JavaScript、REST API、Webhookを活用することで、カスタマイズ性を高めることを発表。Garoonのスケジューラーをほかのクラウドサービスと連携させることで大手企業を中心としたニーズに対応した。

 Garoonパートナーだけでなく、Kintoneのパートナーを巻き込んだエコシステムの動きを一気に加速する考えだ。

サイボウズの主力製品群

 また、2017年11月からKintone認定資格制度を開始すると発表。「この資格を持っていると就職に有利であるとか、所有しているから来てほしいといわれるようにしたい。採用の条件になったり、個人のバリューを高める資格を目指したい」とする。

 本格運用の前に、限定したパートナーなどを対象に今年春からβ版をスタートする予定だという。

11月開始予定のKintone認定資格制度

 2017年度の連結業績見通しは、売上高が前年比10.7%増の89億円、営業利益が35.4%減の3億3300万円、経常利益が42.3%減の3億3900万円、当期純利益が50.3%減の1億5200万円。

 2016年度には、クラウド関連サービスの売上高が初めて5割を超えた。2017年度のクラウド関連サービスの売上高は53億7500万円と、全売上高の6割を占めることになる。

クラウド関連売上が伸びている

 2016年は、サイボウズOfficeが過去最高の売上げを達成。「2011年にクラウド対応を図り、風向きが変わった。それまではメールの手軽さに押され、グループウェアはなかなか使われず、思うように売れずに長く苦しんだ。維持するのが精一杯ともいえる状況だった。だが、モバイルでも常時接続できようになり、ウェブベースのサービスが活用されるようになったことで、同時にクラウドベースのグループウェアが利用されるようになってきた。グループウェアは、これからまだ伸びる」と断言する。

 サイボウズOfficeは、2016年度実績でグループウェアをこれまで導入したことがなかった新規企業の導入が5割を占めたという。

 「ホワイトカラー以外の領域にもグループウェアが入り始めている。グループウェア導入企業の裾野が広がっている」とし、「製品発売から約20年を経過して、ようやく本当の創業期がやってきた。これまで、ずっと助走していたような感じ」と振り返る。

20年目にして過去最高の売上。助走期間を終え創業期がやってきたという

 海外への挑戦とともに、サイボウズのグループウェアへの挑戦はこれからが本番のようだ。

 ところで、サイボウズは、1997年8月の設立以来、今年で20周年を迎える。「20周年を記念した特別企画を進めている。だが、詳細を言うと社員に怒られる。期待してほしい」と語る。

 果たして、どんな20周年企画を用意しているのか。こちらも気になる。

サイボウズ 代表取締役社長の青野慶久氏

■関連サイト

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ