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富士通の本気すぎる軽量ノートのヒミツに迫る!!

衝動買い推奨!! 新「LIFEBOOK UH」のスゴさを開発陣に聞いてきた! [UHシリーズ:UH75/B1・UH90/B1・WU2/B1] (2/5)

2017年03月09日 17時00分更新

文● 高橋量、編集●ハイサイ比嘉

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新規設計パーツを盛り込んだ、約761gの軽量ボディ

――店頭モデルでは最軽量モデルで約761g、上位モデルで約913gという軽量化は、どのような工夫によって実現したのでしょうか?

河野氏 製品の仕様を決める際に何かを削るのは、いちばん安易な方法だと考えています。先ほど申し上げたように、今回は法人のお客様もターゲットとしておりましたので、まず削れない仕様を整理しました。その上で、各部品を新規に設計し直しています。具体的には液晶ディスプレーやバッテリー、キーボードなどが大きな要素ですね。軽量化を考慮に入れつつ設計し直すことで、今回の軽さを達成しています。

石川氏 市場に出ている軽量モデルでは機能を絞っていたりですとか、インターフェースの数や種類が少なかったりなど、ある程度使い方が制限されてしまうものもあるんですね。そういった流れに対して、我々は"使いやすさ"を重視しておりまして、汎用性の高いインターフェースをちゃんと搭載することをコンセプトにしています。

事業本部 法人モバイル事業部 第三技術部 マネージャー 石川雅紀氏

右側面。SDメモリーカードスロット、USB 3.0 Type-A端子、有線LAN(1000BASE-T)端子を搭載。下に掲載した左側面画像も合わせて見ると、さまざまなインターフェースを採用していることがよく分かる

左側面。HDMI端子、USB 3.1 Type-C(Gen 1)端子、USB 3.0 Type-A端子、オーディオ端子(ハイレゾ対応ヘッドホンをサポート)。

 ただし、そうなるとどうしても重くなってしまうので、軽量化のために液晶ディスプレーとバッテリー、そしてキーボードを新規で設計しました。

 これまでも、軽量化という点には当然取り組んできており、たとえば、LIFEBOOK SHシリーズでは液晶ディスプレーやバッテリーなどはある程度汎用性の高い部品を使って、それ以外の部分で軽量化に取り組んでいました。

 しかし今回は、軽い部品を新しく作り直さないと我々が目標とする軽さに到達できないと考えまして、使いやすさを重視した上で、全体を作り直しています。

72本のネジで固定したキーボード

――たとえば、主だった部品をどのように設計し直しているのでしょうか?

石川氏 まずキーボードですが、裏側に穴をいっぱい開けおりまして、本体にネジで止めています。これは軽量化のためですね。部品に肉抜き(編注:部品の一部分を取り除くこと)を施することによって、重量を軽くしました。キーボードの固定には、全部で72本のネジを使っています。他社様は80本くらいのネジを使っているようですが、我々はネジがどこにあればどれくらいたわむのかをシミュレーションして、影響が極力少なくなるように場所と本数を決めています。

軽量化が図られたキーボードパーツ。キーの位置によってキーの重さが違う「二段階押下圧」を採用している

キーボードパーツの裏面。固定には、全部で72本のネジを使っている

他社には超えられないはず!? 約8.3時間のバッテリー駆動時間

――バッテリーについては、2セルバッテリ(25Wh)と4セルバッテリ(50Wh)の2種類が用意されていますね。

河野氏 それぞれで使っているセルは同じなのですが、セルの数が倍になると当然容量も倍になり、そのぶん駆動時間も伸びることになります。軽量モデルでは2セルのバッテリーを使っているのですが、容量が少ないと稼働時間が短くなりますので、当初の目標では6時間はクリアーしようと考えていました。ですが、回路側での検討を重ねた結果、公称値として約8.3時間(JEITA測定法Ver2.0)を実現しています。ここは他社さんが超えられないところかなと思っています。

内蔵バッテリー。写真上側は2セル、中央と手前側は4セルのもの

 とはいえ、10時間以上は使いたいというお客さまもいらっしゃいますので、上位モデルでは4セルのバッテリーを用意しました。カスタムメイドモデルでは、お客さまのご希望に合わせて、2セルと4セルのどちらかのバッテリーを選べるようになっています。

――2セルで約8.3時間は十分長いと思うのですが、少ないバッテリー容量で長時間駆動を実現している要因は何でしょうか?

河野氏 液晶ディスプレーがいちばん電力を消費するんですけど、今回は新規に設計し直すにあたって軽量化だけでなく、省電力化にも取り組んだ結果ですね。

ちなみに、ACアダプターも小型化されており、持ち運びやすくなっている

――軽量化のためにネジ1本1本にいたるまで0.01gまで調整された(参照リンク)とのことですが、完成にいたるまで試作品は何回くらい作られたのでしょうか?

石川氏 開発段階の原理試作まで含めると、5段階くらいですかね。できた試作品にひねりをくわえて堅牢性や剛性を確認しながら、カバーの肉厚や構造物(編注:重量や圧力を支える部分)などについて必要か不要を見極めていく感じです。

国内に生産工場がある点も大きなメリット

河野氏 試作段階では工場で評価機を作るんですけれども、各部品は単体では壊れやすいので、工場での製造工程にもか気を使いながら進めました。試作品でも、作り方としては市場に出るものとほぼ同じ状態ですね。

――工場での製造を効率化するために設計を変えることもあるんですか?

河野氏 そのようなケースもありますが、今回は軽量化が最大のミッションだったため、薄く軽くしたことで壊れやすい部品を製造工程でどうハンドリングすべきか、工場には試行錯誤を重ねてもらいました。厳しい条件に対しても柔軟に対応できるという国内工場ならではのメリットを改めて実感できました。

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