このページの本文へ

業務を変えるkintoneユーザー事例 ― 第5回

BIZTELとkintoneを活用してスピード開発

コミュニティ発だったヤマハ発動機の販売店向けコールセンター刷新

2017年02月23日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp 写真●曽根田元

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

インフラ調整がなければ導入はもっと早く完了していた

大谷:コールセンターの概要を教えてください。

原子:25席くらいある部品受注センターです。注文を受けるだけでなく、どちらかというと相談がメインですね。「この部品、このバイクに付くの?」みたいな。コールセンター要員は、承ったことをkintoneに要約して入力していきます。

大谷:アールスリーさんには、どんな感じに相談したのですか?

原子:電話の問い合わせ内容を入力するフォームとデータベース、あとBIZTELのAPIを使った電話との連携をお願いしました。Salesforceのようなすごいやつじゃなくていいので(笑)、kintoneでできないかと相談しました。

金春:コールセンターをBIZTELでやりたいということだったので、まずはBIZTELのドキュメントをもらいました。読んだらできそうだったので、即決してもらいました。

原子:速かったですよねー。対面開発は4回くらいしかやってないです。

金春:1回4時間で、画面はすべて対面で作りました。BIZTELとの連携でカスタマイズを入れているので、そこは会社に持ち帰ってやりましたけど。

原子:2016年の1月からスタートして、開発は速かったのですが、社内の基幹ネットワークを使うので、そのあたりの調整には時間かかりました。ある程度、インフラ整備しないと、テストもできなかったので。

大谷:インフラ側の方が足かせになったんですね。

原子:1月から始めて、5月にテスト、6月にはリリースという感じ。でも、金春さんと作るところは2月には終わっていました。だから開発期間は正味1ヶ月ですね。調整のオーバーヘッドはありましたが、それがなければもっと早く終わっていました。

「開発期間は正味1ヶ月ですね」(原子氏)

大谷:具体的なシステム構成はどんな感じなのですか?

金春:シンプルですよ。販売店情報は基幹システムから引っ張ってきて、AWSを経由してkintoneに入れています。これでkintoneに電話番号が登録されるので、BIZTELで電話がかかってくると、オペレーターの画面に販売店の情報が表示されるという仕組みです。販売店情報だけじゃなく、過去の履歴もでてきます。

原子:しかも電話がかかってくると、Webブラウザでポップアップします。クライアント/サーバーアプリならともかく、Webブラウザでポップアップするって、けっこうすごいですよね。ユーザーも全然違和感なく使っています。

クラウドなら、可能な限りカスタマイズは避けるべき

大谷:既存のVisual Basic製のアプリからあまり変更しないでくれという依頼だったんですか?

原子:いいえ、変えていいですよとお願いしました。

金春:あまり変えてしまうと、現場の人も困るので、画面の背景とか、字を大きくするとかしてあります。とはいえ、新しい機能も入れてあって、入力補助などが追加されています。

大谷:なぜ入力補助が必要だったのですか?

金春:過去3ヶ月の応対内容を見せてもらったのですが、やはり電話を受けながらの入力なので、どれもコメントがものすごく短いんです。分類もなかったので、なんの話だか全然わかりませんでした。でも、どういう話だったか分類できないと、あとで分析できないじゃないですか。だから対面開発のときに、分類と入力補助があったほうがいいんじゃないですか?と提案しました。

原子:そうでしたね。以前使っていたVisual Basicのソフトのときは、分類の機能がありませんでした。だから、あとから入力しなければならず、大変でした。

金春:まずは分類の操作は簡単にしました。大・中・小分類の絞り込みはkintone標準ではないので、そこはカスタマイズで。でも、いったん分類してもらえば、ある程度の回答パターンが入るようになっています。けっこう専門性の高いコールセンターなのですけど、キーボード入力が得意ではない方もいるので、いかにキーを叩かずに必要な情報を入れてもらうかは考えましたね。

原子:とはいえ、金春さんのところって、「カスタマイズはなるべくやらない」というポリシーなんです。そこは共感しちゃいますね。情シスってついついカスタマイズしすぎちゃうんですけど、結局メンテナンスできなくなってしまうので、末永く使う意味ではなるべく標準で使うのが重要です。

金春:カスタマイズすれば確かにいろいろなことができるし、実際ものすごくカスタマイズしているお客様もいます。標準ではとてもできないアクセス制御をかけたり、ワークフローが進んだら、特定の項目が見えるようにするとか。

原子:でも、基本はクラウド側にあわせるくらいじゃないといけないと思いますね。そんなアクセス管理はうちではやめたいです。

金春:そう考えてくれるとありがたいですけど、そうではない会社もけっこう多い。そういう場合は、お金かけてもやりますね。だから、kintoneは、数十万円の案件から数千万円の案件まで幅広いです(笑)。

大谷:kintoneで数千万円の案件ですか!でも、お客様としてはそれでも必要なんですね。

この連載の記事