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Core i3初のK付きモデルのES版と製品版のOC耐性をまとめてチェック

たーのしー!Core i3-7350Kをオーバークロックしたら5GHzで動いたよー

2017年02月10日 11時00分更新

文● ジサトライッペイ

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4.5GHzまでは電圧を上げずにあっさりOC成功

Ai Suite 3のTPUの項目から倍率を45に設定し、4.5GHz動作に。電圧を上げることなく、CINEBENCH R15は完走し、マルチスレッドのスコアーは460cb台と30cb程度上昇しました。なお、Ai Suite 3を使うとなぜだかBCLKはデフォルトで100.7MHzになっていたのでそのままテストしました。

 最初は試しに4.5GHzにトライ。あっさりCINEBENCH R15がまわって順当にスコアーが伸びました。CPUのパッケージ温度は57℃と微増。電圧をいじることなく4.5GHz駆動できたのに驚きました。定格から+0.3GHzですが、シングルスレッドスコアーは170cb台後半をマーク。シングルスレッドだけなら実売価格3万円のCore i5-7600(4コア/4スレッド、3.5GHz、最大4.1GHz)と同等です。この調子でサクサク倍率を上げていきたいところです。次は思い切って一気に48倍まで上げてみます。

倍率を48にして、4.8GHz動作にしたところ。さすがにこの動作クロックではデフォルトの電圧ではWindows 10が落ちたので、CPU Core Voltage(Adaptive)項目で、Offset Voltageを+0.16Vにセット。標準のVcore電圧が1.136Vだったので、最大1.296Vになる設定です。

 さすがに48倍はデフォルトの電圧では動かず、ブルースクリーン。というわけで、Offsetで+0.16Vほど上げました。そうすると、すんなりCINEBENCH R15が通り、マルチスレッドで490cb台へ、シングルスレッドは190cb台へ上昇。しかし、上がったのはスコアーだけではなくCPUパッケージ温度も最大68℃へ、システム全体の消費電力は最大76Wまでアップしました。しかしまだ全然安全域です。さらにOCを進めます。このへんからだいぶ「たーのしー!」状態になってきました。

倍率を49にして、4.9GHz動作。電圧はOffset+0.16Vのままですんなり通りました。はい、先ほどの4.8GHzはもっと下の電圧設定でも良かったんですね。てへへ。

 4.9GHzも先ほどのOffset+0.16V設定でいけました。CINEBENCH R15のマルチスレッドは500cbへ、シングルスレッドも200cbの大台に乗りました。4万5000円のCore i7-7700Kですら定格ではシングルスレッドが190cb台ですから、この結果には「すごーい!」とのけぞりました。「ひょっとしてこの個体はサクッと+1GHzまでOCできるフレンズなのかな?」と期待が高まります。なお、このときのCPUパッケージ温度は最大70℃、システム全体の消費電力は最大77W。

わりとあっさり5GHz動作を突破!

倍率を50倍にして、憧れの5GHz動作へ。しかし、またもや画面はおなじみの真っ青なあいつ。しょうがないので、OffsetでVcoreを+0.18V、+0.2V、+0.22Vと0.02ずつ上げていくと+0.26VでようやくCINEBENCH R15が通るようになりました。

 さて、待ちに待った大台、5GHzです。定格から+0.8GHzもOCすることになるので、ハードルは高めかなと思っておりましたが、Offset+0.26Vでいけました。CINEBENCH R15のマルチスレッドは510cb台、シングルスレッドは200cb台でした。このあたりからシングルスレッドスコアーの伸びが悪くなります。

 なお、CPUパッケージ温度は最大で80℃。サーマルジャンクションまで20℃を残すところですが、おそらくこのあたりまでくるとOCCTは通らなくなる恐れが高いので、常用は難しいでしょう。もちろん、240mmラジエーターの簡易水冷とかもっと高性能なCPUクーラーを使えば別でしょうが……。システム全体の消費電力もぐっと上がって最大88Wなので、ワットパフォーマンス的にもおいしくないゾーンに突入といったところ。しかし、今回はOC耐性チェックが主目的なのでさらにOCを進めましょう。

倍率51倍で5.1GHz動作。何度かフリーズやブルースクリーンをくらいながらも、Offset+0.35VでCINEBENCH R15が完走。

 徐々に電圧を上げていって、Offset+0.35VでなんとかかんとかCINEBENCH R15の結果が出ました。マルチスレッドは520cb、シングルスレッドは208cbです。しかし、CPUパッケージ温度は最大92℃、システム全体の消費電力は最大102Wと跳ね上がり、もはや無邪気に「わーい!」と喜んでられない状態に。しかも、Offset+0.35Vでも何度かCINEBENCH R15を回しているとたまにフリーズするので、最終的には+0.36Vまで上げて安定させました。僕の経験だと、Vcoreはデフォルトから+0.2Vまでが安全域で、+0.4V以上は自爆覚悟って感じなのでそろそろヤバイです。

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