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G-Tune「NEXTGEAR-NOTE i71110PA1」

最強ゲーミングノートでTITAN X超え! GTX 1080のSLIに4K G-GYNC液晶まで搭載

文●加藤勝明、編集● ASCII

提供: マウスコンピューター

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スペック優先だけに割り切った部分も……?

 これだけの豪華スペックを詰め込んでいるため、本機の機動性は(ノートPCとしては)ないに等しい。一応バッテリーも搭載されているが、駆動時間は公称約2.6時間と短い。さらにハイエンドGPUのSLI構成を支えるためにACアダプターは大型のものを2基使用する。本体が約5.5kg、ACアダプターとケーブル合わせて3kg弱(実測値)もあるのでモバイルは無理。むしろ瞬間的な停電からの防御や家庭/オフィス内の場所移動でも電源を切らずに済む程度のバッテリーと考えたい。

 ちなみにACアダプターは1個でも動作させることはできるが、ゲームを起動すると強制的に省電力動作になるためフレームレートが安定しなくなる。本機の安全のみならず安定した性能を出すために、2基のACアダプターは常に使うようにしよう。

ACアダプター2基を並列に繋く専用二股アダプターを利用する。見た目は少々見苦しいが、ACアダプター自体を棚の影などに隠しておけば、机の上はスッキリとまとまる。

 そしてファンノイズについても一言付け加えねばならないだろう。ノートとしては最強のスペックを手にした代償として、ゲーム中のファンノイズはかなり大きい。本機の前で会話していると声を張らないと聞き取りにくいと感じるほどだ。

 以下のグラフは騒音計「AR814」のマイクをパッドの位置より真正面から向けて測定したものだが、高負荷時のファンノイズは61デシベルを超える。家族のいるリビングで使うのはちょっと憚られるレベルだ。密閉性のよいヘッドセットを装着してプレーするのがオススメだ。

i71110PA1のファンノイズ。暗騒音は約36dBAだ。

 騒音はスペックなりといえるが、本体が発する熱をプレイヤーが感じることは本体背面に手を回さない限りほとんどない。ヒンジ付近はそれなりに暖まるが、パームレスト部はほんのり温度を感じる程度。以下の写真はサーモグラフィーカメラ「FLIR ONE」で撮影したものだ。

ベンチマーク祭り中の発熱の様子をサーモグラフィーカメラで撮影したところ。一番温度が高かったのが液晶の下部分で60度弱、キーボード上部で50度未満、パームレストに至っては体温と大して変わらない。

まとめ:超濃厚な構成をしっかりまとめたG-Tuneの手腕もスゴい!

 以上様々なベンチマークを通してNEXTGEAR-NOTE i71110PA1の凄さを見てきた。全てのゲームがSLIのメリットを受けられる訳ではないため、PCゲームのコスパが最強とは言いがたい。だが今回検証したほとんどの大型人気タイトルでは、設定次第ではTITAN Xをも上回るパフォーマンスを見せた。ここまでの内容がノート型PCとしてオールインワンになっているというのは驚きというほかはない。

 単にアリモノで一番いいスペックのものを集めたのではなく、デザインから冷却力までキッチリ完成度を高めたG-Tuneの力量がよく分かる製品になっているといえる。値段が値段だけに誰にでもオススメとは言わないが、4K高画質ゲーミングのためには投資は惜しまない人なら、この製品を手にする価値が見いだせるはずだ。

マウスコンピューター/G-Tune

(提供:マウスコンピューター)

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