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日本のモノづくり手法、大手からベンチャーにシャープ新施策

2017年02月06日 09時00分更新

文● 大河原克行 編集●ASCII

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アイデアを量産につなげていくための手法を

 SHARP IoT. make Bootcamp supported by さくらインターネットは、先にも触れたように、「モノづくりブートキャンプ」と「量産アクセラレーションプログラム」で構成される。

 モノづくりブートキャンプの参加費用は、1社2人で85万円。プロトタイプの作成段階から量産段階に至るまで、予見されるトラブルになるコストロスや、スピードの遅れを未然に防止することを目指し、「設計」、「品質」、「経営」の観点から学習を行う。

研修プログラムの内容

 「設計」では、アナログ/デジタル回路、熱設計、金型設計および組み込みソフトウェア開発、サーバーサイド開発の基礎技術を学習。「品質」では、安全設計手法、法規制、信頼性工学、調達、工場監査などのほか、製品要求仕様書の書き方なども学ぶ。そして、「経営」では、原価管理、コストダウン手法、知的財産の取り扱い、資金調達について学ぶことになる。

 「スタートアップ企業はいいアイデアを生んでも、それを製品として市場に投入するために必要なノウハウを持っていない場合が多い。工場での製造段階で必要な製品仕様書の書き方もわからなかったり、納期に対する意識が低かったりといったことも起きている。経営の観点から捉えて、モノづくりをしていく姿勢に課題があるケースもある。そうしたスタートアップ企業が持つ課題を解決するための支援をしてい」と、ABBA Labの小笠原治代表取締役は語る。

 ABBA Labでは、SHARP IoT. make Bootcamp supported by さくらインターネットの参加企業を対象にしたスカラーシップ制度も用意。参加後の成長度が一定水準以上であると判断したスタートアップ企業に対しては、モノづくりブートキャンプ参加費用のサポートのほか、開発場所や各種設備の提供、専門家によるメンタリングなどの支援を行うという。

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