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お手頃価格のウォークマン、ヘッドフォンを実機レビュー! 第2回

iPhone 7用として最有力! ソニーのワイヤレスノイキャンヘッドフォンを試す

2016年10月12日 10時00分更新

文● 鳥居一豊

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ユーザーの装着状態に合わせて最適なノイズキャンセルを実現

MDR-1000Xのハウジング内側。イヤーパッドは柔らかで伸びがよい合成皮革を使用し、クッションは低反発ウレタンとして装着感を高めている

MDR-1000Xのハウジング内側。イヤーパッドは柔らかで伸びがよい合成皮革を使用し、クッションは低反発ウレタンとして装着感を高めている

 まずはノイズキャンセル機能から解説しよう。周囲のノイズを検知するマイクは、ハウジングの外側と内側にそれぞれ配置されており、フィードフォワード、フィードバックの両方を組み合わせた「デュアルノイズセンサーテクノロジー」を採用する。

NCボタンを長押しすると「パーソナルNCオプティマイザー」が発動する

NCボタンを長押しすると「パーソナルNCオプティマイザー」が発動する

 さらに、ユーザーの装着状態に合わせて最適化する「パーソナルNCオプティマイザー」も備える。ヘッドフォンを装着した状態でNCボタンを長押しするとチェック用の信号が鳴り、装着状態を検出する。

 これに合わせてノイズキャンセル特性が最適に調整されるという。髪型やメガネ使用の有無、装着のズレなどがあっても、本来のノイズキャンセル特性に近づけることができるので、多くの人にとって有効な機能と言えそうだ。

 最初は何もせずにノイズキャンセルを試してみた。ノイズキャンセルをオンにすると音声でも状況を知らせてくれるのは便利。エアコンなどの低周波主体の暗騒音がスッと消えるのは当然だが、周囲の人の声も少々遠くなる。声をかけられれば聞こえるし、会話がしにくいほどではないが、周囲の会話の耳障りな感じはなくなる。

 次いで、パーソナルNCオプティマイザーを適用にしてみる。操作はノイズキャンセル機能がオンの状態で、ノイズキャンセルボタンを長押しすればいい。

 音声で状況が伝えられ、テストーンが鳴る。測定時間はほんの数秒だ。こうすると、人の声などがさらに遠ざかり、より静かな感じになる。

 ノイズキャンセルの効き方としてはかなり効果が高いタイプと言えるが、急に静かな部屋に入ったときのような、耳がキーンとするような感じのある強烈な効き方はせず、あくまでも自然な静けさが得られる。

外でも使えるように外音取り込み機能を搭載

「アンビエントサウンドモード」の切り替えボタン

「アンビエントサウンドモード」の切り替えボタン

 MDR-1000Xのノイズキャンセル機能は、人の声を完全に消し去るほどではないので、会話も可能ではある。

 しかし、会話をするにはノイズキャンセルをオフにしたくなるし、音楽再生もしていると、地下鉄のホームのような場所ではアナウンスが聴き取りづらく感じるはず。

 これに対応するのが「アンビエントサウンドモード(外音取り込み機能)」。ハウジング外側のマイクが拾った音も音楽と一緒に再生することで、周囲の音が聞こえるようにする機能だ。

 これには、周囲の音をすべて再生する「ノーマルモード」と、騒音は抑えつつ、人の声を聴き取りやすくする「ボイスモード」があり、ボタンを押すごとにモードを切り替えできる。

 さらには、こうしたボタン操作なしで、右側のハウジング全体を手で触れているときだけ、音楽の音量を絞って周囲の音を再生する「クイックアテンションモード」がある。

 ちょうど騒音環境で耳に手を当てて声を聴きやすくする動作とよく似ており、ハウジングに手を触れるとすぐに音楽の音量が下がって、周囲の音が明瞭に聞こえてくるので、急に話しかけられた時や駅のアナウンスなどを聞きたいときに便利だ。

 屋外での使用を意識したモデルということもあり、効果の高いノイズキャンセル機能を備えながらも、安全に配慮した機能が充実している。

 路上などの歩行時はノイズキャンセルオフ、駅や混雑した店内などではアンビエントサウンドモードという具合に使い分ければ、快適な静けさと安全を両立できるだろう。

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