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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第468回

夏なので怪談猫……じゃなくて階段猫を撮る!

2016年07月30日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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お寺の階段を上る猫の横顔をキャッチ!

 もういっちょういきます!

 とある斜面に建つお寺で。いや、元お寺か。お堂と梵鐘と墓地は残っているけど、お寺自体はここにはないのである。

 で、墓地へ向かって斜面を上る階段に向かう猫がいたのでそっと望遠で狙うと、ちょうど上り終えて右折する瞬間で、横顔が撮れた。

階段を上りきって右に身体を捻った瞬間の姿。猫の身体の動きは見てるだけで楽しい(2016年4月 パナソニック LUMIX DMC-TX1)

階段を上りきって右に身体を捻った瞬間の姿。猫の身体の動きは見てるだけで楽しい(2016年4月 パナソニック LUMIX DMC-TX1)

 高低差が激しい土地のお寺や神社や城址はだいたい崖の上にあり、階段を上って辿り着かねばならないのである。

 海と山に挟まれた狭い土地で港として発達した鞆の浦から。

 お寺へ上る階段から漁港の様子をじっと見つめる猫。遠くにかすかに港が見える。

急斜面の階段の途中からじっと漁港を見る。休日なので市場はお休み。平日だからといっておこぼれの魚をもらっているかどうかは知らないけれども(2014年1月 ソニー DSC-RX10)

急斜面の階段の途中からじっと漁港を見る。休日なので市場はお休み。平日だからといっておこぼれの魚をもらっているかどうかは知らないけれども(2014年1月 ソニー DSC-RX10)

 そのお寺は中世までは城だった。

 階段をけっこう上らねばたどり着けないので観光客も多くないが、城址好きには見逃せないスポットである。

 そこの石作りの階段の隅で陽射しを浴びてお昼寝する猫。冬なので手足を丸めてぬくまろうとしております。

冬の日、午後の日差しが入る西側の階段で、石に三方を囲まれて身体を丸めて暖をとるの図

冬の日、午後の日差しが入る西側の階段で、石に三方を囲まれて身体を丸めて暖をとるの図(2014年1月 ソニー DSC-RX10)

 人が普通に上り下りする階段も、ぐぐっと寄ってローアングルで取るとすごく段差があるように見える。

 猫を一緒に撮るとなおさらだ。

なでてあげたら懐いてくれたのだが、決してこれ以上階段を降りようとはしないのであった(2015年9月 富士フイルム X-T10)

なでてあげたら懐いてくれたのだが、決してこれ以上階段を降りようとはしないのであった(2015年9月 富士フイルム X-T10)

 階段の上で出会った猫、すごく人なつこくて我々を追ってこようとするのだけど、これ以上下りようとしないのだ。縄張り的にこのあたりまでなのかもしれない。

 急斜面で観光地で猫がいるといえば尾道。

 階段をのほほんと降りて行く猫に惹かれて観光客が立ち止まっている図を最後にどうぞ。

 猫もちゃんと写ってます。小さいけれども。

我々の少し前に階段を降りて行った観光女子三人組が途中で立ち止まってる。もしやと目を凝らしたら、足下に猫がいたのであった。まあ猫がいたら立ち止まるよね(2015年9月 富士フイルム X-T10)

我々の少し前に階段を降りて行った観光女子三人組が途中で立ち止まってる。もしやと目を凝らしたら、足下に猫がいたのであった。まあ猫がいたら立ち止まるよね(2015年9月 富士フイルム X-T10)

 というわけで、夏の夜の階段猫でした。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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