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平日週5日の「働き方」は変えられるか?転職メディア「パラフト」

目指すのは世界中の人達の『未来の働き方』

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マネタイズは広告収入のみの求人メディア「パラフト」

 とはいえ、大手就職情報サイトをはじめ、求人サイトは多い。その中で、パラフトの特徴は何か。

 パラフトは、「未来の転職・求人メディア」を掲げる。ただしサイトの中で会員登録を行いログインすると、求人への応募をはじめとする企業とのコンタクトができるようになる。主となるメディアと求人サイトが一体化したところが他との違いだと説明する。「転職活動をしていないときにも見たくなるようなサイトを目指している」(山田氏)

 サイトを見ると、「働く時間」「働く場所」「制度・仕組み」「スキル・ノウハウ」など各カテゴリーから自分のライフスタイルに合うような情報を見つけるオリジナルコンテンツと、いわゆる求人情報記事は「お仕事情報」カテゴリーとして、2種類で構成されている。

 求人情報記事の特徴は、その企業で働く人の「働き方」にスポットを当てたストーリー化することで、募集要項を並べるだけではない「読みもの」にしている。記事を通じて共感を呼び、企業のブランディングと人材採用につなげる仕組みを堅持していきたいと考える。

 マネタイズの方法は「広告収入」のみの1本柱。「パラフトが達成したいのは、事業の成長以前に、サービスが掲げる『働き方のパラダイムシフト』が当たり前になる世の中を構築すること。その軸がブレないように続けていくために、マネタイズの構造はシンプルにした」と山田氏は語る。

新しい「働き方」が表立って公にはできない事情

 だがいま、求人サイトは思いつくだけでも無数にある。その中で、パラフトに集まるのはどのような人達なのか。

 「世の中の働く人は、大きく分けて2つに分かれる。それは場所と時間を区切ることで仕事とプライベートを分けたい人と、場所や時間ではない『成果』を評価軸に仕事をしたい人。この場合の『成果』は、自分の尺度ではなく、企業側や発注側が納得するレベルでなければならない。どちらのスタイルが正解ということはないが、パラフトがターゲットとしている層は後者となる」と山田氏。

 この層は、自分が望むライフスタイル・ワークスタイルをすでに知っている人だという見方だ。たとえば、「満員電車に乗りたくない」「子供を毎日夕方に迎えに行きたい」などの要望があったとする。そのとき、企業は働き方を譲る代わりに、働く側は確かな形で企業に貢献する。一方の比重だけが大きいとき、双方の信頼関係が崩壊してしまうという。

 キーポイントは、山田氏いわく「副業やパラレルワークなど、柔軟な働き方の中でも結果を残せるのは、自制ができる人」だという。だからこそ、時短や変則的な勤務が認められるということなのだろう。

 そのような働き方の求人をしている企業はごく稀で特殊なのではないかと思いきや、「実は多い。だが表立って公にはできない事情がある。というのも、働き方を表に出した途端に、それだけを目当てにした人が押し寄せる。これはパラフトの求人でも、『(応相談)』にしている部分。しばらく求職者が企業で働いてみて、企業と信頼関係が築けてはじめて、双方が譲歩できる部分を検討し、合意できれば働き方を導入することが一つの方法だと考えている」(山田氏)

 明確な線引きがなされたコンテンツと求人情報をコアに、パラフトは掲載企業・登録ユーザーを徐々に増やしてきたという。

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