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セブン&アイ、営業利益が過去最高…ニッセン経営再建プランも

2016年04月08日 03時34分更新

記事提供:通販通信

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図1 (株)セブン&アイ・ホールディングスが7日発表した2016年2月期期末決算は、営業収益が前年同期比0.1%増の6兆457億400万円、営業利益が同2.6%増の3523億2000万円、経常利益は同2.5%増の3501億6500万円、純利益は同7%減の1609億3000万円となった。業績好調のコンビニエンスストア事業がスーパーストア事業や通販事業の苦戦を補い、営業利益と経常利益で過去最高を記録した。

 同社は過去のチェーンストア理論から脱却を目指し、心理変化を捉えた付加価値の高い商品や地域の嗜好に合わせた商品の開発・品揃え、接客力の向上に取り組んだ。また、グループ共通のPB商品「セブンプレミアム」やグループ各社のオリジナル商品の新商品開発・既存商品のリニューアルを計画的に実施。「セブンプレミアム」の売上は同22.8増の1兆10億円となり、年間計画の1兆円を上回った。

 2015年11月にオープンしたグループ統合ポータルサイト「omni7(オムニセブン)」では、同サイトで購入した商品のセブン‐イレブン店頭受取率が伸長するなど、顧客の購買行動に変化出始めている。

 通信販売事業の営業収益は、同14.6%減の1587億3200万円、84億5100万円の営業損失となった。15年2月期の営業損失75億2100万円から、赤字幅が9億3000万円拡大した。(株)ニッセンホールディングスは、15年8月に大型家具事業からの撤退や早期退職者の募集など、早期黒字化に向けた経営合理化策を実施したが、収益の改善には至らなかった。

 次期見通しには、オムニチャネル戦略の推進を挙げた。omni7を通じた付加価値の高い商品やサービスを提供し、企業価値の更なる向上を目指す。また、PB商品「セブンプレミアム」の売上高は、同19.9%増となる1兆2000億円を計画。通信販売事業に関しては、ニッセンHDの将来に向けた経営再建プランを検討していることを明らかにした。ほぼ全事業で次期の増収増益を予測するなか、通販事業は次期の見通しを未定とした。

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