ノイズキャンセリングマイクが付属
PCだけでなくPS4やスマホでも使える!
イヤーパッドは高品質な低反発素材が使用され、表面は肌触りのよい合成皮革で覆われているため装着感は良好だ。耳がすっぽり覆われるため長時間装着していても疲れることはないだろう。
ただちょっと残念なのが、同社のCloudやCloud IIでは交換用のイヤーパッド(表面が起毛素材か合皮かを選択できた)なのだが、Revolverはハウジングに完全に固定されている。軽量化やコストダウンの目的もあろうが、ここだけは非常に残念な変更だ。
マイクは着脱式のノイズキャンセリングマイクが付属する。従来品のマイクは(やや言葉は悪いが)針金の先端に玉が付いたような素っ気ないデザインだったが、Revolverではヘッドセット本体に合わせ、面で構成されたデザインに変更されている。もちろんブームは使用者の口の位置に合わせ調整可能だ。
Revolverも従来品と同様にマルチプラットフォーム対応の設計になっている。ヘッドフォン端子とマイク端子が分離している機器は付属のコントロールボックス付きの延長ケーブルを介して接続するが、CTIA仕様の4極プラグを受け付ける機器の場合は延長ケーブルを使わずにRevolver直結で使うこともできる。つまり一般的なPCのほかにも、家庭用ゲーム機(PS4など)やスマートフォン・タブレットとも共有できる。
延長ケーブルは2mと長いため、液晶とPCが少々離れていても楽に取り回せるほか、音量調整やマイクミュートを確実に行なえるコントロールボックスが手元に来る格好になるため利便性も高い。
しっかりと芯の通った音は
ゲームにも音楽鑑賞にもグッド!
Revolverのセットアップに特に難しい部分はない。PCのヘッドフォンとマイク端子にアクセスできれば、3分もかからずに終了する。
もともとの仕様がアナログ2chなので“背後から忍び寄る敵の存在がわかった”とまではいかない。だが1つ1つの音がクリアーに聞こえるようになり、音の左右の定位も良好。おかげでゲーム中でなにが起こっているのか、聴覚で判断できる余地がぐっと増えた点は評価したい。
音の味付けはやや高音が強調されている感じはするが、音楽鑑賞用としても十分使っていける出来。このあたりはKingstonが“スタジオグレード”と自信たっぷりとアピールするだけのことはある。
派手さはないが、玄人好みの製品
以上でRevolverのレビューは終了となる。音質については個々人の好みがあるものの、2chのゲーミングヘッドセットとしてはよく練られており、使っていて“おっ、ここではこういう音が聞こえるのか”という気付きも与えてくれる。マルチプラットフォーム対応なのでPCのみならず家庭用ゲーム機でもヘッドセットを統一できるのが嬉しい。
ただ弱点は2chヘッドセットにしては高めの1万5000円前後という価格設定だろう。今1万円ちょっと出せば、バーチャルサラウンド対応だったり、発光機能を備えた製品が手に入る。この辺の製品にパッと見で対抗できる“華”といえる機能や付加価値がほしいところだ。
ただ裏を返せば、Revolverは“玄人好み”の味付けの製品といえる。ゲームのサウンドを本気で改善したいと考えているなら、一度Revolverのサウンドに触れてみてはどうだろうか。