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KDDIのスマホ安全講座も実施

Arduinoでの電子工作もアリ!なにやらスゴイキッズ向けワークショップに密着

2016年04月05日 18時15分更新

文● 吉田ヒロ

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KDDIによるスマホ安全講座

KDDI株式会社コーポレート統括本部 総務・人事本部 総務部 CSR・環境推進室長の鳥光健太郎氏

 2日目となる4月3日には、今回のワークショップに協力しているKDDIが、保護者の皆さんを集めたスマホの安全講座を実施しました。同社のコーポレート統括本部 CSR・環境推進室長の鳥光健太郎氏が、スマホを子供に持たせる際の注意点を解説。

 「基本的には、写真はもちろん、公開する必要がない情報はネットに上げないこと」と説明。Twitterなどは、大元の投稿を消しても不特定多数にリツイートされてしまうと一生消えずに残ります。名前などの個人情報を不用意にネットで公開すると、その情報を悪用した犯罪に巻き込まれる可能性が高まります。当たり前と思うかもしれませんが、Twitterでの個人情報流出などは後を絶たないので、いま一度家族で情報共有することが重要ですね。

 写真を撮る際に気を付けたいのがGPS情報の付加。知らない間にGPSがオンになっていることも多いので、「自宅など写真を撮る場合は注意が必要です。GPS情報が付いたままの写真をネットにアップしてしまうと、不特定多数から住所を特定されてしまいます」と鳥光氏。これは、子供だけでなく独り暮らしの女性なども気を付けるべきポイントですね。ちなみに、LINEやFacebook、TwitterなどはGPS付きの写真をアップしてもGPSの情報は削除してくれますが、撮影時には場所を特定できるような建物や看板などが映り込まないように注意する必要があります。またFacebookやTwitterなどは、コメントを投稿した際の現在地を一緒にアップする設定になっていることが多いので、こちらも確認しておくことが重要です。

 親が最も注意すべきなのは「ウチの子はしっかりしているから大丈夫」という過信だそうです。相手は人を騙すことに慣れているので、子供がいくら気をつけていてもそれを上回る話術で騙されること可能性があるということを、保護者がもっと知っておくべきだと説明。成人であっても詐欺事件などに巻き込まれるわけですから、当然といえば当然ですね。

 また現在、子供にスマホを持たせる場合はフィルタリング対策が必須となっていますが、実際にはきちんとしたフィルタリングを実施していない家庭も多いようです。鳥光氏によると「警察庁発表の児童の性犯罪事件に関するデータを見ると、被害児童の実に96%がフィルタリングをしていなかったという結果が出ている」とのこと。年齢構成をみると16〜17歳の被害が最も多いことから、高校生だからといって安心というわけではありません。もちろん、フィルタリングしたからといって絶対安心とは言えませんが、対策しておくことは重要ですね。ちなみにKDDIでは、Android/iOS向けに「安心アクセス」というフィルタリングアプリを無償提供しています。このアプリでは、小学生、中学生、高校生などの年代別に一括してフィルタリングをかけられるだけでなく、個別のサイトについてカスタマイズも可能です。

 さらに重要なのが、「一方的に禁止するのではなく、なにが危ないのかを子供と具体的に話し合うことが重要」とのこと。これは家庭の問題になりますが、「子供からの悩みや質問に答えやすい環境づくりも必要」と鳥光氏。子供が弱みを握られて誰にも相談できないとなると、犯罪がエスカレートする可能性も十分に考えられますからね。

 最後に、困ったときの窓口が紹介されました。子供が匿名で相談できる窓口なども設けられているので、家族でこういった情報を共有しておくのも大事です。

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