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いま聴きたいオーディオ! 最新ポータブル&ハイエンド事情を知る 第2回

充電まで無線対応のBluetoothヘッドフォン、だけど……

Parrot Zik3はワイヤレスがウリ、でも敢えてPCにつなぎたい (2/3)

2016年03月15日 13時00分更新

文● 小林、編集●ASCII

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特徴的、個性的というのがぴったりくる製品

 初代から継承しているZikシリーズの特徴と言えば、タッチパネルによるシンプルな選曲操作だろう。右耳のハウジング部分を指で左右になぞると曲のスキップ、上下になぞると音量調整、中央を軽く触れると再生/一時停止といった感じで、非常に直感的だ。またイヤーパッド付近にセンサーを持ち、耳を外すと自動的に再生が一時停止するなど、細かい部分の配慮も気が利いている。

ハウジング部分。指で触れると信号音が鳴り、再生や一時停止、音量調整などができる。

イヤーパッド部分

 ノイズキャンセル機能については、30dB程度ノイズ削減できる性能とのこと。Zik 2.0から高機能な“適応型”となり、周囲の状況に合わせ「フライト」「エコ」「ノーマル」の各モードを選択可能となった。

 Zik 3ではこれらを踏まえつつ「オート」モードを用意する。適応型NCという点はZik 2.0と同様だが、周囲の状況(ノイズスペクトル)に合わせて、リアルタイムに適切なフィルターを適用するため、より適切なノイズキャンセルが可能だという。初代のZikの感覚から比べると、飛躍的な進化を感じる部分だ。

ノイズキャンセリングの設定画面。オレンジ色の線を円の一番内側にドラッグするとノイズキャンセリングがオンになる。

逆に円の一番外側にドラッグするとストリートモードに切り替わり、周囲の音が聞こえやすくなる。

真ん中にすると、ノイズキャンセリングの効果を無効にすることができる。

 また、ノイズキャンセリング中でも周囲の音を聴き取りやすくする「ストリートモード」も持つ。直感的なGUIを用意しており、スマートフォン上での切り替えもスピーディーだ。ストリートモードでは、周囲の物音を外側のスピーカーで拾ってモニターできるので、モバイル利用での危険性が減る。

有線接続して、パッシブ駆動することもできる。ただしイコライザーを経由しない分、音質は落ちるという印象だ。

 バッテリー寿命については若干短めだろう。容量は830mAh。カタログスペックには18時間とあるが、これはアナログ有線で接続し、Bluetoothや内蔵アンプ、リモコン機能などをすべてオフにした場合の数値。ワイヤレスでノイズキャンセリングを利かせながらとなると、実際にはかなり少なくなる印象だ。

バッテリーは交換可能。充電器を用意すれば、Qiによるワイヤレス充電も可能とのこと。

 充電時間は2時間15分。USBで接続し、パソコンで再生しながらでも、充電が進んでいくというのはいい。モバイル環境でバッテリーだけで駆動させるのは若干心もとない印象。Zik 3の実力(特に音質面)は、イコライザーをオンにして初めて発揮される感じがあるし、飛行機に長時間乗るならノイズキャンセリングも使用したいはずだ。

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