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急変貌する“巨人”―「IBM InterConnect 2016」レポート第4回

IBM InterConnect 2016で発表。語られたハイブリッド移行の「3つの要件」とは?

メインフレームとクラウドをAPIで「Connect」するIBMの戦略

2016年03月04日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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メインフレームや基幹DBからSaaSまでをセキュアにつなぐ「Connect」

 このConnectシリーズは、具体的にはオンプレミス側の「WebSphere Connect」や「z/OS Connect」「DB2 Connect」と、Bluemix側の「API Connect」「App Connect」「Message Connect」などで構成される。

 オンプレミス側のConnectシリーズは、WebSphereやz/OSメインフレーム、DB2データベースが、セキュアにAPIを発行できるようにする製品だ。一方、クラウド側のAPI Connectは、APIの作成や管理、運用、公開を行うサービスである。

 これらに加えて、サードパーティも含むSaaSと別のSaaSやオンプレミスアプリケーション間を簡単につなぐことのできるApp Connect、メッセージキュー(MQ)の統合ハブを提供するMessage Connectも、Bluemix上のサービスとして追加された。

IBM Cloud向け「Connect」シリーズの全体像。オンプレミスのリソースをセキュアにAPI公開し、それを活用したアプリケーション開発を容易にしていく複数の製品/サービスで構成される

 これらを組み合わせることにより、企業は、オンプレミスの基幹システムにあるサービスやデータをセキュアにAPIとして公開でき、他方で開発者は、それらのリソースを活用したクラウドアプリケーションをSwiftやNodeなどの言語で容易に開発できる。実際に、日本IBMが2月24日に発表した金融機関向けの「FinTech 共通API」においても、すでにこのAPI Connectなどが採用されている。

「Instagram」からメインフレームまで、SoR/SoEの異世界をAPIでつなぐ

 InterConnectの基調講演では、実際にAPI ConnectやWebSphere Connectを使ってAPIを公開可能にすることで、どのようなアプリケーションが開発できるかのデモが披露された。

 ユーザーの旅行プランを支援するこのデモアプリケーションでは、InstagramのAPIから観光地の写真や位置情報を、Weather CompanyのAPIから当地の気象情報を、そしてメインフレームやWebSphereのAPIから航空便やホテルの情報を、それぞれ取得して活用している。いわば、「SoR(Systems of Record)」と「SoE(Systems of Engagement)」の世界をハイブリッドに統合したアプリケーションだ。

API Connectを使って開発したアプリケーションのデモ。ユーザーが好きな写真を選ぶと、当地の気候や当地までの航空便、ホテルなどの情報が表示される。すべて異なるシステム/APIから取得した情報だ

 「エンタープライズを、新しい、クリエイティブな形でクラウドにつなげるためには『APIエコノミー』の取り組みが中心になる」と、IBM クラウドアプリケーションサービス担当GMのマリー・ヴィエック氏は語った。同社では、APIエコノミーのグローバル市場規模が2018年までに2.2兆ドルに拡大すると予測している。

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