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データドライブにもSSDの時代が到来!?

2万円以下で買える格安480GB SSDの性能は価格以上か?

2016年02月14日 12時00分更新

文● 平澤 寿康 編集●北村/ASCII.jp

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アプリ使用時の体感速度に
差はほとんど感じられない

 次に、PCMark 8のストレージテストの結果を見ていこう。こちらは、Officeアプリ群や画像処理アプリ、ゲームなどの実際のストレージアクセスをシミュレートしたテストで、実際の利用時の性能を示す指標となる。

PCMark 8のストレージテスト結果
製品名 SanDisk
「Ultra II SSD」
Crucial
「 BX200」
CFD販売
「CSSD-S6T」
ADATA
「SP550」
Storage Score 4982 4900 4985 4943
Storage bandwidth(MB/Sec) 275.09 198.36 186.63 228.29
World of Warcraft(Sec) 58.2 59 58.9 58.5
Battlefield 3(Sec) 133 134.1 135 133.8
Adobe Photoshop light(Sec) 113.5 114.6 115 114.2
Adobe Photoshop heavy(Sec) 358.7 389.4 363.1 366.6
Adobe InDesign(Sec) 57.3 57.9 59.9 57.6
Adobe After Effects(Sec) 70.6 71.1 71.4 70.8
Adobe Illustrator(Sec) 71.7 72.3 72.7 72.1
Microsoft Word(Sec) 28.2 28.4 28.6 28.7
Microsoft Excel(Sec) 9.2 9.3 9.4 9.3
Microsoft Power Point(Sec) 9.2 9.3 9.4 9.2

 結果を見ると、Storage Scoreには大きな差はみられなかったものの、Storage bandwidthのスコアにはやや大きな差が見られる。これだけのスコア差なら、体感差もありそうに感じるかもしれないが、テストの細かなスコアを見てみると、スコア差は思ったほど大きくないことがわかる。この点からも、実利用時の体感差は各製品の間で非常に少ないと言えるだろう。

よほど書き込みが多発する用途ではない限り
耐久性も問題なし

 TLC NANDフラッシュメモリー採用の低価格SSDを利用するうえで気になるのが、やはり耐久性だろう。今回は、実際に耐久性テストは行っていないため、言及は難しい。

 とはいえ、公表されている範囲内での耐久性に関する指標では、MLC NANDフラッシュメモリーを採用するSSDと比べて遜色のない数字となっている。

 唯一TBWを公開しているCrucial BX200を例に考えると、総書き込みバイト数は72TB。これは、1日あたり40GBの書き込みをなったとしても、5年間の使用に耐えることを示す。

 日々大量の書き込みが発生するデータサーバーなどでの利用はやや厳しいかもしれないが、一般的なユーザーが利用するPCでは、1日あたり40GBも書き込みを行なうことはまずない。

 おそらく、通常利用の範囲内であれば、少なくとも10年程度は安心して利用できるだろう。そして、TBWを公表していない他の製品についても、ほぼ同等レベルの耐久性を実現しているはずだ。

 MLC NANDフラッシュメモリーを採用するSSDが登場した当時も、耐久性に関して不安視する声が多数聞かれたが、実際の製品で耐久性が低く、使用に耐えられなかったものはほぼなかった。

 当然、メーカーとしても、製品として販売するからには品質を無視するわけにはいかず、ある一定の耐久性を確保して出荷している。そう考えると、TLC NANDフラッシュメモリー採用SSDとはいっても、必要以上に不安になる必要はない。

 そのうえで、優れたコストパフォーマンスを実現しているわけで、現在もっとも注目されているのも納得だ。

大容量SSDの価格が下がったことで、データドライブもSSDにする時代が到来したといえる

 480GBの容量で1万円台半ばで購入できる低価格SSDは、PCのHDDと交換し、快適度を高めるパーツとして、非常に魅力的な存在と言える。

 また、価格の高さからシステムドライブのみに低容量SSDを使ってきた人にとっても、データドライブも含めたシステムのフルSSD化を検討する段階に入ってきたと言える。

 この冬、手軽にPCをアップグレードするパーツとして、低価格SSDはかなりオススメだ。

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