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大手からスタートアップまで楽器メーカーが出す製品群

iPhone中心の制作へ、今年の楽器トレンドはBluetooth MIDI

2016年01月30日 12時00分更新

文● 四本淑三

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8bitシンセ内蔵で万能のコントローラー「A-01」

A-01

 ローランドはJP-08、JX-03、JU-06に続く「Roland Boutique」シリーズ4弾として、コントローラーモジュールの「A-01」を発表しました。発売は1月29日。この記事が上がる頃には、もう店頭に並んでいるでしょう。

 Bluetooth MIDIのほか、5pin DIN端子のMIDI IN/OUT、microUSBタイプのUSB MIDI、そしてCV/GATE OUTまであります。スマートフォンのアプリ、PC上のDAWやソフトウェアシンセと同時に、アナログシンセまでコントロールできる、小型ながら万能なコントローラーです。

 フロントパネルは金属製で、ディスプレーは192×40の大型LCD。パラメーターのアサインなどのセッティングは本体に記憶し、ボタンで瞬時に切り替えられるので、自宅での打ち込みだけでなくライブでも便利なはずです。

 おもしろいのは「8bit CPU Synth」音源も内蔵していること。ゲーム音楽でおなじみの、あのピコピコ音です。16ステップのシーケンサーも内蔵していて、ほかのRoland Boutiqueシリーズ同様、単3電池4本で動作するスピーカー内蔵のモジュールなので、単体で演奏することもできます。

 この8bit CPU Synth音源は、JX-3Pなどを手がけた元ローランドの松井 朗氏による設計で、趣味で作った作品をMaker Faire Tokyoに出展したところ、それをローランドの人が気に入り、A-01に採用されたのだとか。Maker Faire Tokyoの出展作と同じなら音については文句ないです。

 気になるのはお値段です。A-01はコントローラーという製品の性格からか、小売店ではほかのRoland Boutiqueシリーズのようにモジュールの単体販売はしていないようで、今のところはシリーズ共通の専用ミニキーボード「K-25m」をバンドルした「A-01K」を、5万6160円で予約を受け付けています。ん? ちょっと高いかな?

こちらがA-01K

 それはともかく、数年前までは明らかに周回遅れだったローランドのシンセ群も、いよいよ本気を出して先頭に追いつき、さらに追い越しをかけてきた感じで、この先の展開が楽しみです。

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