セールスフォースやさくらとの提携、“C~F”までのサービス拡充!

ベンダーの垣根を越えた「みんなのSORACOM」が止まらない

大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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セールスフォース・ドットコムとソラコムの提携にIoCあり

 今回は認定インテグレーションパートナーとしてクラスメソッド、アイレット(cloudpack)、日立製作所、ハンズラボの4社が認定されたことが発表。さらにソリューションパートナーとして、新たにセールスフォース・ドットコムが追加された。基調講演では、同社の取締役社長兼COOの川原均氏がゲストとして登壇し、SORACOMとの提携について語った。

セールスフォース・ドットコム取締役社長兼COO 川原均氏

 2000年から日本でビジネスを展開しているセールスフォース・ドットコムはクラウド型のCRMサービスを手がけている。同社はセールスオートメーションやコミュニケーションサービス、コンタクトセンター、マーケティング、コミュニティなどさまざまなサービスを提供する中、より広い情報チャンネルが必要になってきたという。「営業のビジネスは、営業マンだけではなく、コールセンター、その先のパートナー、その先のデジタルマーケティングまで包括しないと、ビジネスの情報をまとめることはできない」と川原氏は語る。

顧客との接点がどんどん変化している

 こうした流れの中、昨年から同社もIoTの領域にも進出。「昨今、ビジネス上重要な情報は、人の手から入るだけではなく、センサーや機械の動き、人の動き、状況から入ってくる」(川原氏)とのことで、入った情報を顧客とつなげるIoC(Internet of Customer)という戦略を進めている。すでに業務プリンターのサトー、コインランドリーを展開しているハイアール、東急建設などのデバイスにセンサーを付けて、ユーザー固有の情報を取得し、新しいビジネスの開発を進めているという。こうしたIoC戦略を推進する中、SORACOMは大きな役割を果たす。「柔軟でセキュアなネットワークプラットフォームが必要。まさにSORACOMが合致する」と川原氏はソラコムを高く評価する。

 川原氏は顧客であるセンチュリー21のフランチャイズでリフォーム事業を手がける登喜和のIoCショールームについて説明。「今まではショールームがショールームでしかなかった。お客様にアンケートをとったり、係員が声を直接コメントをとっていたが、これだと本音が出てこない。書いたデータが戦略的に利活用されているかというと、そうではなかった」と川原氏は、登喜和での課題について指摘する。

 そこでSORACOMとセールスフォース・ドットコムのサービスを組み合わせ、「私だけのショールーム」「デジタルマーケティングの先端」「コストからビジネスに変換できる」ものにするのがIoCショールームの取り組みだ。

 具体的には来訪者にSORACOM SIMを挿したタブレットを渡し、ユーザーごとにパーソナライズ。そして、ショールームに設置されたビーコンを元に、来訪者がなにをチェックしたのか、どこでいいねボタンを押したか、資料請求したか、リアルタイムに把握できるという。「キッチンに興味を持った人にリビングセットをお勧めしてもしようがない。でも、このIoCショールームでは、この方がなにに興味を持ったかというデータを元に、マーケティング活動ができる。IoTでパーソナライズされた次世代オムニチャネルサービスが実現できる」と川原氏は説明する。

登喜和で実現されたIoCショールーム

ビーコン化されたショールームで顧客の嗜好をリアルタイムに分析

 こうした仕掛けを進めるため、セールスフォース・ドットコムがソラコムのソリューションパートナーになるほか、ソラコムもセールスフォース・ドットコムが手がける「IoTジャンプスタートプログラム」に参加。両者で新しいソリューションを模索する。「ソラコムのように若くて、志の高い企業といっしょにできることを誇りに思っている。新しいことをやって、マーケットに寄与していきたい」と川原氏は語り、玉川氏と握手した。

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