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想像以上にヤバかった「7つの習慣ボードゲーム」

2015年11月02日 06時30分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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リアル社長、えぐいほどの交渉力を見せる

 わかりやすかったのは、プレーヤーにMakuake中山亮太郎社長が入っていたこと。社長はやっぱりえげつないほど(失礼)交渉がうまい。すごかったのは、おなじ人材を抱えるわたしと社長がプロジェクトをめぐり「コンペ」になったとき。

「あなたは信頼が不足しているので、信頼はあなたにさしあげます」
「うちが困ったとき人材を融通してもらえたら今回100コヴィーで受けますよ」

 わたしがまごまごしているうち、社長はばんばん交渉を進め、プロジェクトは速攻かっさらわれてしまった。

 えぐいっ……えぐいぞっ……この社長っ……!(カイジ顔で)

 プロジェクト発注者との関係は口約束なので、人材の融通についてはあとから「え?そんな約束したっけ?」ととぼけることもできる。でもそこは社長、あとからちゃんと「あのときさあ」と思い出させていた。敵に回したくないタイプだ。

 しかしこのゲームがほんとにすごいのは、そういう交渉巧みな「プロ」が余裕で勝てるわけではないというところ。

 ゲームが進むにつれ、性格がふしぎなほど盤面にあらわれてくるようになる。

 金をどっさりためこむ人、優秀な人材をたくさん雇って仕事をばんばん受ける人、「イベント」というマスに止まっては、なにかしらのトラブルを抱えてくる人。ただしトラブルメーカーの人はトラブルを回避できる「研修」カードもかならず持っていて、たぶんリアルでもそんな感じなんだろうなと感じた。

 ちなみにわたしはすべてのプロジェクトの受注額を倍増させる「市場活性」というイベントをやたらと起こし、プレーヤー全員に恩恵を与えるタイプの人だった。メディアってのはまあそういうものかもしれない。

 で、社長はとにかく速く進む。信じられないほどのスピードでのし上がる。

 「上のステージ」に行くのもつねに最初、夢に向けてトップを猛ダッシュで走っていく姿にみんなは感心。「おれがトラブルに巻き込まれることはない!」とばかりに研修を受けず、実際トラブルにも巻き込まれずにバンバン歩を進めていく。

 ただ、社長はよく「原点に立ち返る」コマに止まるくせがあった。

 原点に立ち返るというのは、目標である「夢」を変えるためのコマ。社長はことあるたびに原点に立ち返り「タイムマシンをつくる」など高い目標に切り替えていく。しかし、この「原点」が最後に大変な事態を巻き起こすことになる。

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