FreeBSD向け「bhybe」をYosemiteに移植した
ハイパーバイザー「xhyve」
ここに紹介する「xhyve」は、FreeBSD向けに開発されたもの(bhybe)をMichael Steil氏がOS X Yosemiteに移植したハイパーバイザーだ。改めていうまでもなく、Hypervisor.frameworkにより実装されており、仮想化ソフトなしにLinuxなどのOSをOS X上で動作させられる。コード全体のファイルサイズが300KBに満たないというコンパクトさも、特筆すべきだろう。
xhyveのシステム要件はOS X Yosemite(v10.10.3)以降、Intel VT-x/EPTに対応したCPUを搭載するMacが必要だ。Yosemiteは2007年以降のMacでサポートされるが、MacにおけるIntel VT-x/EPT対応CPUの採用は2010年以降であり注意したい。
インストールは、あっけないほど簡単。開発環境(Xcode)がインストールされていれば、以下のとおりコマンドを実行していくだけで、コンパクトなLinux OS「Tiny Core Linux」が起動する。なお、終了するときには(自律的に動作するOSであるだけに)「sudo halt
」を実行する。
$ git clone https://github.com/mist64/xhyve
$ cd xhyve
$ make
$ sudo cp build/xhyve /usr/local/bin/
$ sh xhyverun.sh
約10MBという最小構成のためGUI(X Window System)はなく、CUIを介しての操作となるが、中身は完全なLinuxだ。procファイルシステム(最新システム情報が反映されるLinux独特の擬似的なファイルシステム)もあれば、lsmodなどカーネルモジュール関連のコマンドもあり、ひととおり眺めても仮想化ソフトで実行するLinuxと根本的な部分での違いはない。
この連載の記事
-
第187回
iPhone
NFCの世界を一変させる!? iOS 11「Core NFC」の提供開始が意味するもの -
第186回
iPhone
Appleと「4K HDR」 - iOS 11で写真/動画を変える「HEIF」と「HEVC」 -
第185回
iPhone
iPhone 7搭載の「A10 Fusion」「W1」は何を変えるか -
第184回
iPhone
オープンソース化された「PowerShell」をMacで使う -
第183回
iPhone
アップル製デバイス連携の鍵、「Continuity」とは? -
第182回
iPhone
DCI-P3準拠へと歩むiPhone/iPad - WWDC基調講演で秘められた新技術は、ここにある(2) -
第181回
iPhone
WWDC基調講演で秘められた新技術は、ここにある(1) -
第180回
iPhone
WWDC直前、買い替え前にマイMacのココをチェック -
第179回
iPhone
私がiTunesを使わなくなった5つの理由 -
第178回
iPhone
今あえてiPhone「Live Photos」を知る -
第177回
iPhone
「Windows Subsystem for Linux」はOS Xのライバルとなるか? - この連載の一覧へ