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モアパワー! モアトルク! 650馬力のコルベットがお披露目!

2015年06月09日 17時00分更新

文● 松永和浩 写真●松永和浩

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シボレー・コルベットZ06クーペも日本初披露!

 海外では様々なショウで紹介されてきたシボレー・コルベットZ06クーペ。日本でのお披露目は今回が初めてとなる。

 コンバーチブルと同様、6.2リッターのLT4型スモールブロックOHVユニットにスーパーチャージャーを装着し、659馬力の最高出力と89.8kg-mの最大トルクを発揮する。そのスーパーチャージャーはV型エンジンのバンク内に納められるほどコンパクトで、6.2リッターとしてはかなり小さいサイズのLT4型エンジンの全高から1インチ(2.54cm)しかサイズアップしていない。

 スーパーチャージャーはカバー内にあるので、そのものを見ることはできないが、カバー前端のプーリーからその存在を確認することはできる。またカーボン製のボンネット内側、防音インシュレーターにはコルベットのエンブレムとZ06のロゴが装着されている。

ボンネット裏のエンブレム

 Z06クーペにはパフォーマンスをアップさせるZ07パッケージがあるが、今回はその装着車もお披露目された。パフォーマンスアップの目的はサーキットでの性能強化で、サーキットスピードでの空力性能向上とブレーキ性能の強化、そして高性能タイヤによるコーナーリング性能向上がパッケージ内容となる。

 空力面ではフロントリップスポイラーからサイドへのウィングレットの大型化で、フロントのリフトを軽減、積極的にダウンフォースを発生させるカナード的役割を持たせる。

 コンバーチブルの展示車にも装着されていた3分割リアスポイラーは、本来はZ07パッケージのものだ。センターの強化ポリカーボン部分の高さを変えることでリアのダウンフォースを調整できる。カーボン製のサイドスカートはZ06の標準装備となる。

 リアフェンダー上部にあるエアインレットはリミテッドスリップデフやトランスミッションの冷却用で、ここにフラップを装着することでより多くの空気を導入することを可能にしている。

 ブレーキは前後ともにブレンボ製となり、ブレーキローターはブレンボ製のカーボンローターで、ブレンボ社の発表によれば108km/hから0km/hまでの制動時間を30秒未満とする驚異的な制動力を持つとのこと。

 さらに装着されるタイヤも、ミシュランのハイパフォーマンス車向け「Pilot Sport Cup 2」となり、強力なコーナーリング性能を発揮する。

 シートはZ51クーペでも採用されているマグネシウム合金製フレームのコンペティションシート。シートバックに大きく開いたカーボン製のベルトホールは、ハーネスタイプのシートベルトに対応するが、それ以上にHANSを装着するのに適した大型のホールとなっている。

 トランスミッションは新開発の8段ATと7段MTを選択できる。そのシフトレバーの前方には650馬力を誇示するプレートが輝く。

 余談だが、日本ではメートル法を基準とした馬力表示(PS)となるためにコルベットZ06は659馬力(PS)と表記されるが、アメリカではインチ法を基準とした馬力表示(HP)となるため650馬力(HP)となる。今や世界標準となる出力表記のkwでは485kwだ。

 659馬力というパワーは、日本だけではなくアメリカや、ドイツ以外のヨーロッパの公道で味わうことはほぼ不可能だ。アメリカ本国では中規模以上の都市であれば必ず近辺にサーキットが存在し、コルベットのクーペオーナーの大半はサーキット走行を楽しんでいるという。

 そんなサーキットを思う存分楽しむためのパフォーマンスキットがZ07パッケージで、コルベットZ06クーペを余すことなく楽しむ必須パッケージといえる。

 シボレーコルベットZ06クーペ 7段MT車はすでに発売済みで、車両本体価格は1265万円から1588万(税込)。クーペ8段ATとコンバーチブルは2015年冬の発売予定で価格は未定だ。

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