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ヘッドフォン祭 2015 春 第2回

バランス駆動に対応、GNDを安定させる独自の駆動方式にも注目

ティアック、DSD11.2MHz対応の新USB DAC+HPA「UD-503」

2015年05月17日 09時39分更新

文● きゅう

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GNDを安定させる、Active GNDという独自の動作モードに注目

 ヘッドフォンジャックは2系統を用意しており、2系統同時であればバランス(BTL)駆動、通常のアンバランス駆動であれば2つのヘッドフォンを同時に利用できる。コネクター形状は6.3mmの標準プラグで、バランス駆動対応ヘッドフォンアンプでは3極や4極XLR端子を使うのが一般的なことを考えると異質だが、これは筐体サイズやデザインを考慮した上での選択だという。XLRや3.5mmのヘッドフォンミニプラグを使うタイプのヘッドフォンケーブルには変換アダプターを使うことで対応する。

 HCLDはヘッドフォンアンプにも利用。LINEアンプもかねているため出力は大きく、32Ωの場合、バランス駆動時で700mW+700mW、アンバランス駆動時で500mW+500mWの駆動が可能となっている。

 なお、バランス駆動型ヘッドフォンを使用する場合、一般的なBTL駆動に加えて、Active GND駆動も選べる。これはオペアンプに電流を戻すことによって強制的に安定したGNDレベルを維持する駆動方法で、出力はBTL時の半分となるが、静粛性や定位感などが向上する利点があるという。

 電源部はトロイダルコアのトランスを左右独立で2基搭載。またデジタルアイソレーターを使用し、デジタル部とアナログ部のGNDを分離。これはUD503で新規に開発した部分とのこと。インシュレーターは3点支持のピンポイントフット。ESOTERICのブランドで採用するものと同じ構造。フォーカスの合った音像の実現に有効とする。

デジタルアイソレーターを使用。電源部も左右独立となっている。

3点支持のフットは一体化したフットベース上に点で接地するタイプだ。

 なお、本体前面に同軸/光兼用のデジタル入力端子を装備(DoP対応、PCMは最大192kHz/24bit)。ポータブルアンプやハイレゾプレーヤーとの接続を容易にし、外出先で聞いていた音楽を高音質に自宅でも楽しむ用途も重視している。将来的にはDoP出力のプレーヤーからDSDデータをデジタルで受けわたしできる環境を整えたいとしている。

フット部分や高機能なリモコンに注目

 このほか、リモコン操作でフィルター切り替えを含めた各種操作がワンタッチでできるほか、同梱するTEAC HR Audio Playerを通じてPCやMacのUSB DACとして簡単に利用できる。

 本体サイズは幅290×奥行き248.7×高さ81.5mm、重量は4.2kg。本体カラーはブラックとシルバー。従来機種ではサイド部分の色調が異なっていたが、ブラックではガンメタル調からオールブラックでスピン加工を施したデザイン、シルバーに関しても左右の色に差がないものとなっている。

 出荷はこの夏を予定。価格は未定だが10万円台を目指すという。

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