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まるでエッシャーの平面充填を思い起こさせる奇妙な配列

夢の新素材の可能性「五角形グラフェン」

2015年04月23日 17時00分更新

文● 行正和義/ASCII.jp

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ペンタグラフェンの模式図(平面・側面)。三角形、四角形、六角形以外では平面を充填できないのは幾何学で証明されているが、五角形グラフェンはわずかに立体配置を採ることで擬似的な平面充填配列となっている

 東北大学は4月21日、五角形のグラフェンが物質として安定し、透明半導体・超伝導など“夢の新素材”としての可能性を持つと発表した。

 グラフェンは炭素分子が繋がり、二次元シート状となった物質。円筒形に巻かれたカーボンナノチューブ、球殻状のフラーレンとともに、特殊な性質を持つことから様々な用途への研究開発が進んでいる。

 炭素分子の構造上、グラフェンの基本単位は六角形に繋がっているが、東北大と北京大学では五角形のグラフェンも存在しうると考えて理論研究を進めてきた。

 スーパーコンピューターを用いたシミュレーションを行った結果、ペンタグラフェン(五角形グラフェン)は物質として安定していることに加え、可視光をすべて透過する透明半導体/負のポアソン比(押すとその直角方向にも縮む)/ドーピングにより超伝導体となる/ナノチューブはすべて半導体となる。という特性を持つことが分かった。

 とくに通常の六角カーボンナノチューブは巻き方によって金属になったり半導体になったりするが、ペンタグラフェンではすべて半導体となるため電子部品として利用できる可能性は大きい。ペンタグラフェンは自然界に存在せず、現在のところ人工的な合成も行われていないが、理論上持つことが予想される特性だけでも電子部材として夢の新材料として期待されるという。

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