このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

PC/スマホで高音質な音楽鑑賞が手軽に楽しめる!

ハイレゾ対応ポタアン・USB DAC「Sound Blaster E5」の実力を探る

2015年04月24日 19時30分更新

文● ASCII.jp編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

PC/Mac でUSB DAC として使用。
付帯感なく実直な音は“2台同時聴き”もOK

 PCから利用する場合は、最初に専用ソフト「Sound Blaster E-Series コントロールパネル」のインストールが必要だ。Windows版とMac版が用意され、Windows版はVista以降、Mac版はOS X 10.6.8以降がサポートされる。ドライバー同梱のため、初心者でも迷うことなく一気通貫にセットアップできるのはうれしい。

 Windows/Macの再起動後、サウンドの出力先をSound Blaster E5に変更すれば、とりあえずの準備は完了だ。あとはPCとUSBでつなぎ音楽の再生を開始するだけ、Sound Blaster E5に接続したヘッドホンで音楽の世界に浸ればいい。ヘッドホン端子を2基装備しているので、2人で楽しむもよし、2台のヘッドホンをつなぎ音の差を確かめるもよし。楽しみ方は自在だ。

バスパワーで動作するためACアダプターは不要、USBでPCと接続するだけで利用できる

PC/Macで聴くなら「ダイレクトモード」

 PCでUSB DAC として使用する場合、ソースそのままの“原音再生”を目指すのであれば、ぜひ「ダイレクトモード」を利用したい。この機能はUSB DACとして使用するとき(PC/Mac接続時)のみ有効化でき、オーディオプロセッサーのSB-Axx1を経由せずDACへ直接出力する。本機のベーシックな特性を見極めようとするならば、このモードで聴くことがお勧めだ。

ダイレクトモードを有効にすると、オーディオプロセッサーのSB-Axx1をバイパスしDACへ直接出力できる

 Sound Blaster E5の試聴には、Windows 8.1が動作するノートPC、再生ソフトにはソニーが無償配布する「Media Go」を利用した。組み合わせたイヤホンは、同相と逆相のユニット2基を向かい合わせに配置した「デュアルフェーズ・プッシュプルドライバー」を採用、広いレンジ感と緻密が音像が印象的なオーディオテクニカの「ATH-CKR10」だ。

試聴に利用したWindows向け再生ソフト「Media Go」。Sound Blaster E5が対応する24bit/192kHzの音源を再生できる

 FLAC 24bit/96kHzというハイレゾ音源を再生してほどなく気付いたのは、その収束の迅速さと定位感のよさだ。弦楽器の倍音成分は伸びよく、ヌケのよさが印象に残る。ホーンは音の輪郭をくっきり艶やかに描きつつ、余韻のキレは素早い。リズム隊のアタック表現は鋭くスピード感があり、一方でブラシの繊細な表現も余裕でこなす。この付帯感なく実直な音像は、Sound Blaster E5に内蔵の高精度クロックで再生するアシンクロナスモードの効果によるところが大きそうだ。

 ほかにも、Bluetooth接続、光デジタル出力(24bit/96kHz ステレオ)、マイクの音声とWindows PC上のサウンドをミックスして録音可能な「再生リダイレクト」、携帯電話/ビデオチャットの音声を鮮明にするCrystalVoiceテクノロジーなど、本機には他のポータブルアンプにない機能が多く含まれる。

Windowsでは、マイクの音声とPC上のサウンドをミックスして録音できる「再生リダイレクト」がサポートされる

 Sound Blaster E5は、PCやスマホで高音質な音楽を手軽に楽しめる上、ハイレゾにも手を出してみたいという方にも最適で、その高機能さも見逃せない。「音質重視だが機能面も気になる」「PCとスマートフォンの両方で使いたい」「ワイヤレスとワイヤードをTPOで使い分けたい」という向きには格好のオーディオデバイスといえそうだ。

主なスペック
製品名 Sound Blaster E5
インターフェース USB 2.0、NFC
Bluetooth Bluetooth 4.1、
A2DP(ワイヤレスステレオBluetooth)・SCMS-T、
AVRCP(Bluetoothリモートコントロール)、
HFP(ハンズフリープロファイル)対応
オーディオコーデック SBC、aptX Low Latency、aptX、AAC
出力 最大24bit / 192kHz /ステレオ
マイク入力 最大24bit / 96kHz /ステレオ
光デジタル入出力 最大24bit / 96kHz /ステレオ
入出力端子 ヘッドホン出力×2(3.5mmミニ、最大600Ω)
ライン出力(3.5mmミニ)
光デジタル出力(丸型)
ライン入力(3.5mmミニ)
マイク入力(3.5mmミニ)
光デジタル入力(丸型)
USBポート(microB)
USBホストポート(Type-A)
スイッチ・ボタンなど 電源/Bluetoothボタン、
ボリュームコントロールノブ(ミュートボタン機能付き)、
SBXボタン、ヘッドホン出力ゲイン切替スイッチ、
バッテリーインジケーター
サイズ/重量 約111×70×24mm/約164g
電源 USB(5V、500mA)/
内蔵充電式リチウムポリマーバッテリー(3200mAh)
バッテリー駆動時間 最大約8時間(Bluetooth接続時)
対応OS iOS 6.0以上、
Android 2.3以上(Bluetooth接続時)、
Andorid 4.1以上(USB接続時)
そのほか ASIO対応(44.1kHz/48kHz/96kHz、Windowsのみ)、
OpenAL対応(Windowsのみ)
同梱物 USBケーブル(約80cm)、光デジタルケーブル(丸型-角型)、
デスクスタンドなど

パッシブスピーカー用アンプも内蔵の据え置きタイプ
ウルトラハイエンドモデル「Sound Blaster X7」

 「Sound Blaster X7」は、最大24bit/192kHzハイレゾ対応、パッシブスピーカー用アンプも内蔵のウルトラハイエンドモデル。USB DAC、また単体で動作するマルチ接続のオーディオアンプとしても利用可能な据え置きタイプだ。持ち運びを考えていないのなら、「Sound Blaster X7」を検討するのもいい。

ウルトラハイエンドモデル「Sound Blaster X7」。豊富なインターフェースや充実した機能も考えれば、直販価格4万6000円(税抜)は、なかなかお手頃

 DACにバーブラウン「PCM1794」(S/N比127dB)、またADCとしてバーブラウン「PCM4220」(S/N比123dB)、さらにニチコン製“Fine Gold”コンデンサーなどのコンポーネントを採用しており、音楽、ゲーム、映画など幅広いエンターテインメントを楽しみやすいだろう。USB、ライン入出力、光デジタルなどのインターフェースも充実しているため、通常のAV機器だけでなくPCやゲーム機なども接続できる。BluetoothでiPhone/iPad、Androidと接続した場合は、SBCコーデックに加えて、aptX Low LatencyやaptX、AACも利用可能だ。Sound Blaster E5同様、「ダイレクトモード」もサポートしている。


前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中