2014年から2015年の最新CPU事情
~AMD編~
続いて、AMD製のCPU/APUについてみていこう。2012年に発売したAPU“Trinity(トリニティー)”、2013年6月には“Richland(リッチランド)”、さらに2014年1月には“Richland”の後継となる“Kaveri(カヴェリ)”を発売するなど、積極的にAPUの新製品を投入してきた。
2014年7月には、TDP(65W/45W)を切り替えできる「cTDP(Configurable TDP)」機能を備える「A10-7800」をリリースしたが、2014年後半から2015年にかけては、新製品はほとんど発売されていない。
Radeon R7による内蔵GPU機能や、対応メモリーがDDR3-2133までとなるなど魅力的な点も少なくないが、今やセカンドPC向けの製品という位置付けだ。
A10 ラインナップ表 | |||||
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モデルナンバー | A10-7850K | A10-7800 | A10-7650K | A10-7600 | A10-7400K |
物理コア数 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 |
論理コア数 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 |
動作クロック | 3.7GHz | 3.5GHz | 3.3GHz | 3.1GHz | 3.5GHz |
TurboCore時クロック | 4.0GHz | 3.9GHz | 3.8GHz | 3.8GHz | 3.9GHz |
L2キャッシュ | 4MB | 4MB | 4MB | 4MB | 1MB |
内蔵グラフィックス機能 | Radeon R7 Graphics | Radeon R7 Graphics | Radeon R7 Graphics | Radeon R7 Graphics | Radeon R5 Graphics |
TDP | 95W | 65W/45W | 95W | 65W/45W | 65W/45W |
Socket AM3+対応のCPUとしては、最大5GHzで動作する8コアモデル「FX-9590」が登場した。話題性こそあるがTDPが220Wというスペックは、電源やCPUクーラー、マザーボードを選ぶ完全な玄人向けの仕様。自作初心者には縁のないモデルだ。
インテル製CPUは好みのモデルを
AMDはセカンドPC向けと割り切るのもアリ
それでは、CPU編をまとめよう。インテル製CPUを使って新規にPCを組むなら、“Haswell Refresh”ことメインストリーム向けの「Core/Pentium/Celeron」シリーズから選択するのがオススメだ。
デビューから時間が経ったことで、対応マザーボードの種類も豊富。なにより価格が安く、CPUとの同時購入による値引きサービスなども利用できるのがうれしい。
もちろん、予算に余裕があるという人は“Haswell-E”の購入を検討するといい。数年にわたって使用可能なハイエンドなマシンが組めるはずだ。
AMDのオススメは、昨年同様“Kaveri”ベースのAPUとなる。やや新鮮味に欠けるののの、ちょっとしたゲームならビデオカードが不要となる内蔵GPU機能は、特に省スペースなPCを組むならうれしいポイント。
さらに、AMDの映像補完技術「AMD Fluid Motion Video」のサポートや、画面同期技術「FreeSync」(APUのほか、対応ビデオカードが必要)など、独自の機能が利用できるのも強み。2台目のPCを組むなら、断然オススメなのがAMDだ。
次回はマザーボード編。豊富なラインナップから、注目のモデルを中心に紹介していく。
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