ステンレスフィルターなら香りも楽しめる
もうひとつ、おもしろいのがステンレスフィルターです。ABLE BREWINGというサードパーティーメーカーが発売しています。目の細かさでFINEとSTANDARDの2タイプあります。
メリットのひとつは繰り返し使えることですが、純正のペーパーフィルターも1回分およそ2.5円とドリップ式のフィルターより安いくらいです。破れるまで使えることを考えると、ランニングコストの点でステンレスフィルターが決定的に優位というわけでもありません。
金属フィルターがいいのは、コーヒーの油分を濾過せず抽出できることです。アロマとも呼ばれる、コーヒーの香りとなる成分ですが、ペーパーはこれを吸い取ってしまうので、ちょっと物足りなく感じることこともあるわけです。
ただ、金属フィルターはペーパーに比べると目が荒いので、コーヒーの微粉が混じってしまいがちです。たとえば金属製のフィルターを使うフレンチプレスのような器具では、ちょっと粉っぽいような舌触りを感じることもあります。
果たしてこのエアロプレス用のフィルターはどうかと言えば、エスプレッソ用の極細挽きでも粉っぽさは感じませんでした。飲み終わったカップの底を見ると、ごくわずかに微粉が残っているのですが、私が鈍感なのか、舌で感じるほどではないようです。
もうひとつ、エアロプレスの場合、ステンレスフィルターが便利なのは、倒立法がやりやすい点です。ペーパーフィルターの場合は、裏返してもフィルターが落ちないように、濡らしてキャップに貼るという工夫が必要でしたが、ステンレスフィルターはチャンバーの上に置いて、そのままキャップを被せればおしまい。逆さにしたときに、だばあっとやる心配がありません。
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