獲るぞ二連覇！ベンツで挑む初音ミクGTプロジェクト8年目 第2回

初音ミクSLS、天候に悩まされた開幕戦は粘りの5位！

スリックかレインかインターか？
先が読めない天候に翻弄される

　決勝日は朝から雨模様。レース開始前には止んだのだが雲行きは怪しく、チームとしてはスタートで使うタイヤチョイスに悩まされていた。このまま雨が降らないことを祈ってスリックで勝負をしかけるか？　それとも弱い雨が降るだろうからインターミディエイト（浅溝）か？　だが、レース直前のウォーミングアップ走行で履いたスリックが思いのほか厳しかったため本番はインターミディエイトでいくことを決断した。ライバルの中にはスリックで勝負を賭けるチームもいて、こればかりはフタを開けてみなければわからない状況だった。

　スタートドライバーを務めるのは片岡選手。ローリングスタートと同時に前の集団を猛追する。7番手スタートだったが、1周目が終わる頃には3台をオーバーテイクし、4位にまであがってきていた。なお、決勝レースが始まると同じタイミングで雨が降ってきており、スリックをチョイスしたライバルたちはいきなり順位を大幅に落としてしまった。

　片岡選手は順調に周回を重ねたものの、トップを走る31号車（TOYOTA PRIUS apr GT）は圧倒的スピードで後続を引き離していく。しかし、敵は前だけでなく後ろにもいた。合同テストや予選でも速さを見せていた21号車（Audi R8 LMS ultra）が背後に迫り9周目にオーバーテイクされてしまう。さらにもう1台のR8である86号車（Racing Tech Audi R8）にもパスされ、6番手までダウンしてしまった。

　だが、先頭集団の中から徐々にタイムを落としてきた10号車（GAINER TANAX GT-R）に迫る。10号車とのバトルになるかと思いきや、こちらも開幕前から速さを見せつけていた77号車（KSF Direction Ferrari 458）がミクSLSに追いついたかと思うと、すぐに抜き去ってしまった。77号車はそのまま10号車もパスして順位をあげていく。この後、10号車はピットインをしたのでミクSLSは6位にあがり、39周目にピットインをした。

（次ページでは、「レインタイヤに賭けたミクSLS！」）