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徹底して音質にこだわった作りと、快適な操作性を実現

高価だが最先端、夢のネットワークプレーヤー「AK500N」を聴いてみた!

2015年04月11日 12時00分更新

文● 鳥居一豊、編集●ASCII.jp

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すごい製品が我が家にやってきた!

 その名も「Astell&Kern AK500N」(実売価格およそ170万円/1TBモデル 185万円/2TBモデル、どちらも受注生産)。こんなハイエンドクラスの製品にはあまり縁がないだけに、編集Kの「自宅で聴いてみませんか?」との依頼を是も非もなく引き受けたのだった。

鳥居さん自宅のB&WのMatrix 801と組み合わせて実力を探る。

 Astell&Kernというブランドは、「AK240」や「AK120II」、「AK100II」などのハイレゾ対応のポータブルプレーヤーが有名だ(関連記事)。比較的早い段階からポータブル機器でのハイレゾ対応をスタート。先進的な機能とDSD音源への対応などを推し進め、高音質なハイレゾ対応ポータブルプレーヤーの定番機種としての地位を築き上げたのだ。

 AK500Nは、そんなAstell&Kern初の据え置き型プレーヤー。ポータブルプレーヤーの開発で培った最先端の技術を結集し、自宅のオーディオルームで使用するネットワークオーディオプレーヤーを妥協なく追求したモデルだ。

サイズはコンパクトだが、ずっしりと重い

 まずは自宅に届いたAK500Nを我が家の試聴室に設置する。

 一般的なオーディオコンポとしてみると独特のフォルムだが、幅214×奥行き238×高さ243mmと立方体に近いサイズで、十分にコンパクト。多面体形状となったフロントフェイスなど、AK240に通じるモダンなデザインに仕上がっているので、ちょっとしたテーブルなどに置いて、手元で使う方が似合いそうだ。

 とはいえ、持ち上げてみると重量は約11.4kgあり、ずっしりと重い。そして、金属製のボディは実に堅牢で、下部にスタンドも備わっている。このスタンドは左右に回転するスイーベル機構を持ち、置いた状態で自由に本体の向きを調整できる。

立方体の本体の角を切り落としたデザインはまるで前衛芸術のようだ。

大型のホイールはボリューム調整用。ヘッドフォン接続時だけでなくパワーアンプを接続した場合の音量調整に使える。側面にはUSBやmicroSDカードスロット、背面には豊富なデジタル入出力と、各2系統のアナログ入出力端子を持つ。バランスとアンバランス、可変と固定の4種。

 AK500Nはネットワークオーディオとなるため、接続や設定が必要。ただ接続といっても、(自宅にLANなどが導入されていれば)基本的には電源ケーブルとオーディオケーブル、ネットワークケーブルを接続するだけだ。

PCのUSB DACとして機能、パワーアンプ直結でスピーカー駆動も

 しげしげとよく見てみると、前面にはCDドライブ用のスロットがあり、向かって右側には大きめのボリューム調整用のホイール、同じ右側面の下部には電源スイッチ、USB端子やヘッドフォン出力(標準/ミニ/バランスの3系統)がある。

 背面には、充実した入出力端子がある。アナログ入出力は、ともにバランス/アンバランス端子を備える。デジタル入出力も多彩で、AES/EBU(バランスドデジタル)、同軸(RCA/BNC)、光の入出力を各1系統。このほかにPCと接続するUSB A端子やUSB B端子、ネットワーク端子などが配置されている。プレーヤーとしてだけでなく、PCやさまざまなデジタル機器を接続してD/Aコンバーターとしても使えるようになっている。

 そして、最大の特徴が天面に備わった7型のワイドVGA(1280×800画素)のタッチパネル式ディスプレイ。本機にはリモコンは付属しておらず、基本的に操作はこの画面をタッチして行うようになっている。

上部のディスプレーを使って楽曲情報を確認したり、操作する。タッチパネル上で接続端子の一覧がわかる親切設計。

 試しにいろいろと使ってみたが、操作メニューはデザインこそ多少異なるものの、AK240やAK120II/AK100IIと同様の感覚で使えるようになっている。例えば、アナログ出力のバランス/アンバランス出力の切り替えといった設定はスライド操作で表示されるメニューで行う。AK240などのユーザーはもちろんだが、初めて触る人でも操作に戸惑うことはほとんどないだろう。

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