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松村太郎の「西海岸から見る"it"トレンド」 第61回

Moment―高機能iPhone用アタッチメントレンズの気持ちよさ

2015年04月09日 16時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII.jp

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18mmの画角は動画撮影に最適

 一方、広角18mmはグループショットや室内などに便利。というと、普通の広角のレンズと同じような印象ですが、iPhoneの場合さらに良さを感じることができるのは動画撮影です。

 お手元のiPhoneでビデオモードを起動してもらうとわかると思うのですが、ビデオに切り替えると、写真よりもぐっと被写体が近く表示されることがわかります。つまり、同じモノを画面に納めようとすると、写真よりももっと離れなければならなくなります。

 そこで18mmのMomentを装着すると、より広角の撮影が可能になり、複数の人を室内で映像に収めようとしても、距離を詰めながら撮影することができるのです。

桜が吹雪いた瞬間。18mmを使って動画撮影をしている最中に、静止画をシャッターボタンで切り出してます

 また、街中でも、高いビルをパンしながら撮ってみると、普段のiPhoneよりも迫力のある絵が得られます。確かに普通のiPhoneから比べると大きなレンズが飛び出す格好ですが、「写真を撮るぞ」というモードをONにする感覚も、ちょっと楽しいですね

それでもやっぱり
カメラを持ち歩くべきという意識も……

 モバイル生活はいかに持つモノを減らすか、という戦いでもあります。主に肩や腰の疲労に対して。その点においては、カメラを持たなくても写真が撮れる、ちょっと本気になれるというMomentも、モバイルらしい道具であると感じます。

 ただ、やはり本気になる瞬間を日常の節々で経験し始めると、やっぱりちゃんとカメラを持ち歩くべき、という意識になることもまた事実です。そりゃそうですよね。

 Momentで1点改善すべき点があるとすれば、iPhoneに直接貼り付けるレンズマウントのプレートです。レンズがしっかりとした重さなこともあって、長時間装着して撮影をしていると、だんだんはがれてきます。

 すると、画面の縁に、レンズフードが映り込み始めます。そこを気にしながらの撮影が、だんだんストレスになってくるのです。 この問題は世界中のMomentユーザーが感じているようで、Momentレンズを装着できるマウントを内蔵したiPhoneケースのプロジェクトが進行中です。とはいえ、個人的にそのケースまで買うかどうかは、ちょっとわかりません。

 それよりは、ちゃんとしたカメラへの投資をすべきじゃないか、と思い始めたからです。今なら何がいいのだろう……。


筆者紹介――松村太郎

 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。米国カリフォルニア州バークレーに拠点を移し、モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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