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SAP ERPをAWSに移行、2020年にはほぼすべての基幹システムがクラウドへ

旭硝子の“古い体質の情シス”が語る、AWS移行を決断した背景

2015年04月09日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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ハードウェア更改を迎えるシステムを、順次クラウドへ移行

 今回の移行プロジェクトはまだ継続中で、本稼働前の段階だが、現時点の感想として浅沼氏は、構築や運用が非常に楽になったと語った。コスト削減効果は当初の想定(20%)を上回っており、構成変更が柔軟にできることにより「設計のやり方も大きく変わった」という。

まだ移行作業は続いており、本番環境としてのパフォーマンス評価はできていないが、すでに「移行して良かったと思う点は多数ある」という。一方で、SAPの開発ベンダーからは「オンプレミスと何ら変わらない」という評価を受けている

 冒頭に載せたロードマップどおり、旭硝子では今回のシステム移行を皮切りとして、ハードウェア更改のタイミングを迎える基幹システムから順に、クラウドへと移行していく計画だ。

 クラウド移行に伴ってサーバー台数が減る既存のデータセンターについても、コスト削減を実施していく計画だ。「フロア単位で借りていた契約をラック単位に改めた」(浅沼氏)。「アウトソース化を進めている。(既存システムは)いったん外部データセンターに移したあと、クラウドに移行する計画だ」(大橋氏)。

 ただし、旭硝子ではAWSにこだわるつもりはないという。3年後の2018年をめどに、あらためてクラウドベンダー各社のサービス内容を比較検討して、その時々で最良のクラウドを選択していく方針であることを説明した。

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