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山谷剛史の「アジアIT小話」 第96回

中国で8型のWindowsタブレットにフルサイズUSB端子を増設してみた!

2015年04月09日 12時00分更新

文● 山谷剛史

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電脳街の修理屋に依頼してUSB端子を増設!

 Windows 8.1タブレットにフルサイズUSBコネクターがつくのはわかった。製品が無保証になるDIY(Do it your self)の世界であるが、1万円の比較的気軽なPCとはいえ、「だったらお前がやれ」と言われたら躊躇する人は多いのではないだろうか。

 かといって、淘宝網のショップに頼むには、言葉の問題も配送の問題もありハードルが高い。

 そこで出向いたのが今や寂れた電脳街。電脳街には、スマートフォンからデジカメからノートPCまで、あらゆる修理相談に応じる修理屋が並んでいる。修理屋の店員に改造記事を見せた上で「この改造をお願いできないか」と依頼するわけだ。

 「中国人は『できない』ことを『できる』という」なるジョークがあるが、修理屋は冷静なもので、なんでも「できる」とは言わず、多くの店で「それはやったことないからムリ、勘弁して」と言われ、拒まれた。

お願いした修理屋。技術スタッフを複数抱えている

お願いした修理屋。技術スタッフを複数抱えている

 しかし一軒、修理のプロを何人も抱える老舗の修理屋では「これは面倒くさいなあ、ちょっと見せて」とフタをあけ、1時間ばかり中の回路をチェックした後、こちらにやってきて「改造は無保証になるし、強くお勧めしないけど、本当にいいの?」と、改造を請け負ってくれた。

 店を訪ねたのは夕方の閉店前だったが、翌日昼には完成するだろうからそのとき電話してくれるという。淘宝網では配送に片道数日、往復でその倍、作業に数日とのことで1週間はゆうにかかるので、爆速でやってくれてありがたい。

ケースに穴をあけてフルサイズUSBコネクターを装着

ケースに穴をあけてフルサイズUSBコネクターを装着

テープで補強。仕上がりはいかがだろうか……

テープで補強。仕上がりはどうなるのだろうか……

 値段は250元(約4800円ほど)。淘宝網のショップが送料別で160元(約3000円)から対応しているので、「淘宝網が160元だし、上乗せして200元でどうだ」と言ってしまったため、相手方は「290元」と言い出して、そこで話しているうちに250元で収まった。

 最初から160元、ないしはやったことがないので150元と提案しておけば、200元で折り合いがついたかもしれない。

動作確認も問題ナシ!
Win8.1タブにどうしてもフルサイズUSBがほしいなら中国へ……

新たにフルサイズUSBコネクターを増設。コネクター数は2つに!

新たにフルサイズUSBコネクターを増設。コネクター数は2つに!

 店員は有言実行。翌日午前中に「できたぞ」と電話があり、そしてフルサイズUSBコネクターがついた製品をゲットした。

 手渡す際には店員は、マウスやキーボードやUSBメモリーなど、さまざまなUSB製品をつなげては動作確認を行なった。現在も問題なく利用できている。

 たかがフルサイズUSB、されどフルサイズUSB。興味があるなら、中国旅行や出張の際にさりげなく改造を依頼してはいかがだろうか。


山谷剛史(やまやたけし)

著者近影

著者近影

フリーランスライター。中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強い。統計に頼らず現地人の目線で取材する手法で,一般ユーザーにもわかりやすいルポが好評。書籍では「新しい中国人~ネットで団結する若者たち」(ソフトバンク新書)、「日本人が知らない中国インターネット市場」「日本人が知らない中国ネットトレンド2014」(インプレスR&D)を執筆。最新著作は「中国のインターネット史 ワールドワイドウェブからの独立 」(星海社新書)。

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