Dropboxは4月7日、クラウドストレージサービス「Dropbox」のビジネス向けDropbox(Dropbox for Business)について、ソフトバンク コマース&サービス(C&S)と業務提携すると発表した。
Dropboxは2014年に日本法人を設立し、ユーザー数1000万人を獲得した。今回のソフトバンクC&Sとの提携により、今後5年間でビジネスユーザー100万人の獲得を目指すとしている。ソフトバンクC&Sは日本国内の主要代理店として、ビジネス向けDropboxの販売をおこなう。
ビジネス向けDropboxは容量に制限がなく、監査ログ機能やアクセス制限、チーム作業に必要な機能などを備える。今回、ソフトバンクC&S以外に13社との提携を発表した。Dropbox APIを使って各社のITソリューションと連携し、機能性の拡張やセキュリティの強化を進めるという。
電通もビジネス向けDropboxを導入
すでにビジネス向けDropboxを導入している事例として、広告代理店大手の電通と、モバイルゲーム開発会社のエイリムを紹介した。
電通は、データを顧客に納品する際にDVDに焼いていたが、配達に時間がかかる上にコストも大きかった。ビジネス向けDropboxを導入することで、時間とコストを大幅に削減し、顧客や関係会社とのデータのやりとりも効率的になったという。
エイリムもビジネス向けDropboxを導入し、大容量ファイルの共有や、遠隔でのチーム作業で利便性が向上したという。
ドロップボックス・ジャパン 代表取締役社長の河村浩明氏は「日本のビジネスユーザーは、仕事で使っているビジネスツールに不満を持っている。ビジネスの生産性、しやすさでは日本は世界でも低い」と指摘した。例えばセキュリティーリスクから自分のデバイスを会社で使えなかったり、会社外でしごとができなかったりと、様々な制約がある環境が原因だという。
サイボウズ、アイ・オーと提携
今回、Dropboxはサービスプロバイダー13社と業務提携を結び、ビジネス向けDropboxの機能拡張や、セキュリティへのニーズへの対応を図った。
アイ・オー・データ機器と提携し、NAS「LAN DISK Hシリーズ」がビジネス向けDropbpxとのファイル同期に対応。サイボウズはアプリ構築クラウド「kintone」とDropboxの連携ソリューションを今秋提供する予定だ。