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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第400回

アングルフリーが魅力! レンズだけカメラ「OLYMPUS AIR」で猫撮り

2015年04月03日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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地面すれすれのアングルから
自撮り棒との組み合わせで高い位置のアングルまで!

 では外に出よう。

 地面すれすれから撮るときも、しゃがんでカメラを持つ手だけを下に降ろせばいいのがよい。自分は楽な姿勢で、空いている手でスマホの画面を見てればいいのだ。

右手だけをそっと出して段ボール邸宅で寝てる猫をそっと撮影。猫に気づかれないステルスカメラとして(2015年3月 オリンパス AIR A01)

右手だけをそっと出して段ボール邸宅で寝てる猫をそっと撮影。猫に気づかれないステルスカメラとして(2015年3月 オリンパス AIR A01)

 猫がじっとしててくれてれば、ミニ三脚にのっけて地面に置いちゃってもいい。

 ベンチの下に隠れてる猫もこっそり。

 光の加減がよかったので、アートフィルターの「ファンタジックフォーカス」でふんわりと撮ってみた。

OA.ArtFilterアプリを使い、ファンタジックフォーカスフィルターで狙った猫。住宅街のなんてことない公園のベンチでも光の加減とソフトフォーカスを組み合わせればほんわり撮れるのだ(2015年3月 オリンパス AIR A01)

OA.ArtFilterアプリを使い、ファンタジックフォーカスフィルターで狙った猫。住宅街のなんてことない公園のベンチでも光の加減とソフトフォーカスを組み合わせればほんわり撮れるのだ(2015年3月 オリンパス AIR A01)

 猫が近づかせてくれないときは望遠レンズの出番。細めの望遠レンズなら、どこが本体でどこがレンズだかわからない、もう単なる黒い筒。この見た目がけっこう好き。

パナソニックの45-175mmズームレンズを付け、地面すれすれに持って撮るべし。このレンズ、手ブレ補正がついてるし(AIRはボディ内手ブレ補正を持たない)、細くてコンパクトな割に望遠だし、価格も手ごろで気に入ってる

パナソニックの45-175mmズームレンズを付け、地面すれすれに持って撮るべし。このレンズ、手ブレ補正がついてるし(AIRはボディ内手ブレ補正を持たない)、細くてコンパクトな割に望遠だし、価格も手ごろで気に入ってる

 車の下に隠れた猫も、無理に這いつくばって不審者扱いされることなくアップで撮れるのだ(まあ車の脇で右手に筒を持ってしゃがんでる時点で不審だといわれればそうなのだが)。

 ああ、かなり警戒してるのが丸わかりですまん。

そっとカメラだけを地面すれすれに構えたのだが、思い切り警戒されてます。すまぬすまぬ。このあとすぐ逃げられちゃいました。でも、車の下に隠れてる猫でも這いつくばらずに撮れるのは楽しい(2015年3月 オリンパス AIR A01)

そっとカメラだけを地面すれすれに構えたのだが、思い切り警戒されてます。すまぬすまぬ。このあとすぐ逃げられちゃいました。でも、車の下に隠れてる猫でも這いつくばらずに撮れるのは楽しい(2015年3月 オリンパス AIR A01)

 で、ふと考えた。これだけカメラが小さいのだから、わざわざ手で持つこともないじゃん。

 というわけで、自撮り棒に付けてみたのである。

 ミニマムなカメラといってもスマホよりは重いわけで、スマホ用の安価な自撮り棒ではなく、三脚メーカーのそれなりにしっかりしたものを選択。

 そうするとぐいんとこれだけ伸びるのである。

ベルボンの自撮り棒「CVSS-6」にAIRを付けてみた。これだけ腕を伸ばせるので、そっと近寄れます。あまり重いレンズをつけると棒を持つ手が震えてしんどいので、軽いレンズでぜひ

ベルボンの自撮り棒「CVSS-6」(実売価格4700円前後)にAIRを付けてみた。これだけ腕を伸ばせるので、そっと近寄れます。あまり重いレンズをつけると棒を持つ手が震えてしんどいので、軽いレンズでぜひ

 自撮り棒ならぬ猫撮り棒だ。

 そんな自撮り棒+AIRで撮った猫がこちら。

そっと猫撮り棒(ということにしちゃいます)を差し出したら、なんだそれは? って顔でじっと見つめられた(2015年3月 オリンパス AIR A01)

そっと猫撮り棒(ということにしちゃいます)を差し出したら、なんだそれは? って顔でじっと見つめられた(2015年3月 オリンパス AIR A01)

 草むらの奥で寝てる猫も、猫撮り棒を伸ばせば狭い葉っぱの隙間から入り込めるのでアップで撮れる。

草むらの奥に隠れて熟睡してた猫。日差しもあたってポカポカだし、草むらの奥だから誰かが近づいたら草が擦れる音で気づくしね。でも隙間からそっと猫撮り棒を差し込めば至近距離で撮れるのだ(2015年3月 オリンパス AIR A01)

草むらの奥に隠れて熟睡してた猫。日差しもあたってポカポカだし、草むらの奥だから誰かが近づいたら草が擦れる音で気づくしね。でも隙間からそっと猫撮り棒を差し込めば至近距離で撮れるのだ(2015年3月 オリンパス AIR A01)

 と、調子に乗ってたら、猫に攻撃された!

ローアングル&至近距離で撮ろうとしたら、いきなりペシッと猫パンチ。思わず左手に持ってた(つまりAIRのリモート撮影用に持ってた)スマホで普通に撮っちゃいました

ローアングル&至近距離で撮ろうとしたら、いきなりペシッと猫パンチ。思わず左手に持ってた(つまりAIRのリモート撮影用に持ってた)スマホで普通に撮っちゃいました

 まあそういうこともあるさ、猫に攻撃されるなら本望じゃないかってことで、次回は猫撮り棒でもっと遊んでみる。バージョンアップした猫撮り棒もお見せいたします。

 大したものではないんだけど、こういう「決まった撮り方なんてないんだよ、自分の撮り方で撮ればいいんだよ」的カメラを手にするといろいろ遊びたくなるよね。

 なお、AIRを手にしたみなさま、面白いからといってあまり怪しまれる撮り方はしないでくださいまし。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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