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2015年 春の外部ストレージ祭り! 第2回

SDXC? UHS? 複雑になったSDメモリーカードを解説!

2015年03月31日 12時00分更新

文● 二瓶 朗、編集●ハシモト/ASCII.jp編集部

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 かつては「コンパクトフラッシュ」(CF)や「メモリースティック」、「スマートメディア」に「xDピクチャーカード」など、多種多様な製品が存在したメモリーカード。

 現在は、デジタルカメラやデジタルビデオカメラをはじめ、携帯音楽プレーヤーやスマートフォンなどのモバイルデバイス、そしてデジタルHDDレコーダーといったAV機器の外部ストレージとして、ほぼ「SDメモリーカード」が採用されている。

 かなり身近な存在となったSDメモリーカードだが、形状・サイズや転送速度、容量においてさまざまな種類があり、よく把握しないまま使用している人も多いはず。

 ということで、春の外部ストレージ祭りの第2回は「SDメモリーカード」にスポットを当てていく。

3種類のサイズがあるSDメモリーカード規格

左がフルサイズのSDメモリーカードで右がmicroSDカード

左がフルサイズのSDメモリーカードで右がmicroSDカード

 SDメモリーカードの違いで一番分かりやすいのはサイズだろう。まず、デジタルカメラなどで採用されているフルサイズの「SDメモリーカード」がある。サイズは幅24×奥行32×高さ2.1mmで重量は約2g。

 一方、スマホなどのモバイルデバイスでは「microSDカード」が現在の主流だ。サイズは幅11×奥行15×高さ1mmで重量は約0.4gとなる。

左がminiSDカードで、右はフルサイズスロット用のアダプター

左がminiSDカードで、右はフルサイズスロット用のアダプター

 かつてはこの中間サイズとして「miniSDカード」が存在し、携帯音楽プレーヤーやPDA(携帯情報端末)などで採用されていたが、microSDカードの普及とともに姿を消してしまった。参考までにminiSDカードのサイズは幅20×奥行21.5×高さ1.4mmで、重量は約1gだった。

 microSDカードとminiSDカードはSDメモリーカードと大きさが違うだけで、電気的な設計において互換性がある。そのため、変換アダプターを装着することでいずれもSDメモリーカードと同等に利用できるという特徴がある。

容量も異なるSDメモリーカード規格

これが本来の「SDメモリーカード」。2GB以下の製品は徐々に姿を消しつつあり、写真のアイ・オー・データ機器「SD-V2G」も在庫限りとなっている

これが本来の「SDメモリーカード」。2GB以下の製品は徐々に姿を消しつつある

形状はSDメモリーカードと同じだが、よく見ればロゴが違う「SDHCカード」。もちろんその容量も段違い。4~32GBと使い勝手がいいサイズ。写真はバッファロー「RSDC-S32GC4B」

形状はSDメモリーカードと同じだが、よく見ればロゴが違う「SDHCカード」。もちろんその容量も4~32GBと使い勝手がいいサイズ

64GB以上と、より容量が大きくなった「SDXCカード」。こちらももちろん形状はSDメモリーカード、SDHCカードと同一。現時点ではさらに128GBの製品も販売されているが、上限は2TBとされる。写真はバッファロー「RSDC-064GU1H」

64GB以上と、より容量が大きくなった「SDXCカード」。こちらももちろん形状はSDメモリーカード、SDHCカードと同一。現時点ではさらに128GBの製品も販売されているが、規格の上限は2TBとされる

 SDメモリーカードは保存可能なデータの容量によって規格が異なっている。2GBまでの容量のものは無印の「SD」「microSD」となり、容量が4GB~32GBのものは「SDHC」「microSDHC」、32GB以上のものを「SDXC」「microSDXC」と呼び、パッケージなどに表記されている。

 SD→SDHC→SDXCと容量が大きくなるほど、データ転送速度は高速になっていく(データ転送速度については後述する)。

ケータイ、スマホとともに一気に普及した「microSDカード」。最大サイズ2GBは今となっては小さすぎ、こちらも徐々に姿を消しつつある

ケータイ、スマホとともに一気に普及した「microSDカード」。最大サイズ2GBは今となっては小さすぎ、こちらも徐々に姿を消しつつある

現在モバイルデバイスのメモリーカードとして主流である「microSDHCカード」。形状はやはりmicroSDカードと同一

現在モバイルデバイスのメモリーカードとして主流である「microSDHCカード」。形状はやはりmicroSDカードと同一

極小サイズに64GBが収まる「microSDXCカード」。対応するデバイスが増えつつある

極小サイズに64GBが収まる「microSDXCカード」。対応するデバイスが増えつつある

 機器によって使用できるSDメモリーカード規格が異なり、SDXCカード対応機器はSDHCカードとSDカードに対応し、SDHCカード対応機器はSDカードに対応するという、いわゆる「上位互換性」を持っている。

次ページへ続く、「データ転送速度によって異なるSDメモリーカード規格

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