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TOKYO AUDIO STYLE 第6回

「いい音」を探る楽曲制作プロジェクト

東京女子流の楽曲を波形で解説! 将来マスタリングはなくなる?

2015年04月10日 11時00分更新

文● 構成●荒井敏郎
写真●Yusuke Hommma(カラリスト:芳田賢明)

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東京女子流がオーディオについて学ぶ!!(4回目)

 今回のプロジェクトでは「いい音」での楽曲制作を目的とし、具体的には「高級オーディオで聴く」ということを前提とした音作りに挑戦している。そしてご協力いただくアーティストは、ダンス&ボーカルグループの東京女子流メンバー。一緒に楽曲制作プロジェクトを進めていく中で、オーディオについて少しでも知ってもらおうと勉強会を開催した。

 場所はラックスマン株式会社の試聴室。小島 康氏を講師として迎えて、試聴を交えながら東京女子流メンバーにオーディオについて解説。本連載では、その様子を楽曲制作プロジェクトの進行と合わせて、コラム的に紹介してく。4回目は、ハイエンドオーディオの再生に適した楽曲として教会での合唱曲を試聴してもらった。

── こうした高級オーディオシステムで聴くと、より魅力を発揮する音楽のジャンルがあります。オーディオ好きな人にはクラシックとかジャズを聴く方が多いんですけど、それはそうした音楽がシステムによってさらに感動を引き出してくれるからなんですよね。しっかりと聴くと、音楽のよさとか感動がたくさんディスクに収録されているんです。そうした曲のひとつに教会での合唱曲があるので、聴いてみましょう。皆さん教会には行ったことはありますか?

教会の一発録り音源を真剣に聴く新井さん

全員 あります。

── 教会は神父が信者の人にありがたい説教をする場所でもあるので、いちばん前の席の人はもちろん、うしろの人にもその声が均一に届くように作られています。そのため合唱で歌うとすごく響きがいいんですよ。これは教会で収録した、いわゆる一発録りの曲です。

全員 えー! すごい!!

── 合唱なので、ひとりずつ録るわけにはいきません。伴奏はオルガンだけで録音用のマイクはたった2本という構成です。

(合唱曲を試聴)

── マイクが2つしかないので、いろんな人の声はマイクに届く前に空間で混ざってから入ってくるんです。いまの音楽の作り方は声をバラバラに録ってエンジニアが後で混ぜていますけど、本来は空間で混じってから聞こえてくるわけです。ボーカルもこうやっていちばんシンプルな録り方をすると感動が伝わりやすいのかなと思いますね。

 東京女子流の皆さんは楽曲制作の際に、ボーカル録りは個別にやっていって、細かく調整してから最終的に全員の声が合わさったものを聴くわけですよね? バラバラに録った曲をはじめて全員で合わせて歌うときはどんな感じなんですか?

小西 だいたいはじめてみんなで歌を合わせるのはライブのリハになりますね。そのときは結構バラバラです(笑)。それぞれが別な感覚で歌っているのでそろわないです。

佐竹 エディットされてCDでできあがったものをお手本にしているところがあるので、そことのズレもありますね。そこを基本にして、ライブをやっていく中で方向を見つけて変化を付けていく感じです。

東京女子流

 2010年1月1日結成。エイベックスから久々に誕生した、小西彩乃・山邊未夢・新井ひとみ・中江友梨・庄司芽生からなる5人組ガールズ・ダンス&ボーカルグループだ。楽曲制作では、ROCKミュージシャンでLUNA SEAのベーシストでもあるJ提供曲や、BaseBallBearの小出祐介作詞作曲、ボカロPの八王子Pやきくおなど幅を広げることに挑戦するなどのほか、メンバーソロでfeatボーカルとして参加しているMaltine Girls Waveなど、幅広く音楽活動をしている。

メンバー紹介

新井ひとみ(あらいひとみ)
東京女子流の副リーダーでセンター。'98年4月10日生まれ、宮城県出身。発売中のニューシングル「Stay with me」では全面的にメインボーカルを務めている。

ニューシングル「Stay with me」発売中!
1stベストアルバム「キラリ☆」発売中!

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