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myrmecoleonの「グラフで見るニコニコ動画」 第45回

ネコ・イヌ・インコ・ハムスター・ハリネズミ……さまざまな動物が見られます

AVと言えばアニマルビデオ~動物動画の世界

2015年03月26日 18時00分更新

文● myrmecoleon 編集●村山剛史/ASCII.jp

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最近はハリネズミが人気上昇中

ニコ厨は圧倒的なネコ派?
鳥動画の投稿は減少。ハリネズミが投稿急増中

 投稿数の多い主要なタグについて名寄せしてみると7割ほどの動画には何らかの動物の種類を示すタグが付いていました。

 これを年毎にみていくと、2008~2009年に若干比率を落としたものの、毎年4割前後の動物動画がネコ動画となっています。ニコニコ動画の投稿者ではネコの人気が高く、多数の投稿者がネコ動画を投稿しています。

最近人気の高い「ねこかます(もふり手)」の野良猫もふり動画。公園内で仲の悪い野良猫のグループが、本当に野良なのかと疑うほどの甘えっぷりを見せる。動物タグはペットの動画が多いが、このような野良猫の動画もある。

 次いで多いイヌ動画は1割ほどですので、ネコとイヌで動物動画の大半が埋まるようです。ちなみに動画あたりの再生数ではイヌ動画のほうが若干高め。

 3番手としてはインコや文鳥、フクロウなどの鳥類の動画が多いです。鳥の種類としてはインコ(オカメインコ、セキセイインコ)が多く、次いで文鳥、ペンギン、フクロウなどの動画があります。鳥類の動画は2007年から2009年の初期に多かったのですが、最近は比率を落としています。

柴犬のりょうとワカケホンセイインコのローズらの動画のひとつ。イヌの真似をするインコと横で見てる柴犬の組み合わせがかわいい。2007年頃から人気の高いシリーズで、「ローズ&柴犬りょう」のタグで現在もときどき投稿されている。

 ハムスターなどのげっ歯類やウサギも投稿数の多い定番の動物です。ネコ・イヌと比べれば少ないですが、安定して投稿があります。

 アクアリウム関連の動画(「ニコニコ水族館」とともに魚としてまとめています)も一定の人気があります。ほか爬虫類や両生類、昆虫の投稿もあります。

 パンダの投稿が2014年になって増えていますが、これは毎週のようにパンダ動画を投稿しているニコニコチャンネル「PANDAPIA」が2014年から開始しているため。その他投稿の多い動物では「フェレット」「オオカミ」「カピバラ」「ハリネズミ」「クマ」「ライオン」「イルカ」「スローロリス」などが見られます。

 全体に投稿数の多い動画はペット自慢などのものが多いため、飼いやすい犬猫や小動物が多いのでしょう。大きな動物は海外からの転載動画が多いです。

 また基本的には特定の動物で急に投稿数が増加するようなことは少ないですが、最近だとペットとしてのブームもあるのか、2014年末の頃からハリネズミの動画の投稿が多くなっているようです

最近にわかに投稿の増えているハリネズミ動画。飼い方にはいろいろ注意が必要なようですが、比較的飼いやすいので人気が高いようです。ニコ動では「殺人毛玉」にちなんで「殺人針玉」というタグが定着しています。

2015年3月はじめまでに投稿された動物タグの動画について、動物を示すタグで投稿数の多いものについて名寄せして年別にカウントし、各年の動物動画中の比率の推移を示したもの。過去8年間を通じてネコ動画が圧倒的に多い

 人気の高い動画で多いタグとしては「異種仲良し動画リンク」(複数種の動物が仲良く映っている動画)や「赤ちゃんと動物シリーズ」(人間の赤ちゃんと動物の組み合わせの動画)などがあります。

 また「捕食」タグの動画(動物が動物を食べるシーンを映した動画。閲覧注意)は見る人を選びますが、再生はよくされています。

 映っている動物の可愛らしさを示すタグとしては「殺人毛玉」「癒し」「視聴者虐待動画」「悩殺饅頭」などもあります。

「異種仲良し動画リンク」の例。自分の何倍も大きい相手に物怖じせず手を出す子猫と紳士的なシベリアンハスキーの動画。

 動物動画はYouTubeなどでも投稿の多い、動画投稿サイトでは定番的なジャンルです。言語や文脈と関係なく視聴できるため、世界的に人気のある動画も多く、ニコニコ動画でも再生数の高い動画の多くはYouTubeからの転載です。

 そうした意味ではあまり珍しくなく、YouTubeではなくニコニコ動画に投稿する意味が薄いジャンルに思えるかもしれません。

 一方で「ふちゃぎん家」「ローズ&柴犬りょう」「ひかりといちご」などニコ動独自で人気の高いシリーズものも時々登場しています。こうした継続的な投稿については飼い主と視聴者の交流などの要素もあるため、YouTubeよりコメントのしやすいニコ動が向いているかもしれません。

 またコメントで動物にナレーションを付けたり、空耳を入れたりして、面白さが拡大されるところもあります。ニコ動ならではの動物動画の楽しみというのもあるようです。

 動物動画は普遍的な人気があるため、ニコ動に限らず投稿された動画が、時には世界的なヒットやテレビCMで使用される機会なども多いジャンルです。動画イベントを行なうなどのようなジャンルを盛り上げる傾向は弱いものの、継続して投稿が多く、ニコ動のなかの独特な場所を維持しています。

(次ページでは、「刀剣乱舞が止まらない……! ニコ動人気タグトレンド」)

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