見た目もサウンドも上質で都会的、テクノロジーも詰まった注目機種
美しすぎるポータブル機、OPPO「HA-2」「PM-3」の上質さを体験する
2015年03月25日 09時00分更新
デザインの美しさはポータブル機に重要な要素
ちょっと甘口の表現から始めてしまったが、HA-2とPM-3は確かに優れたデザインだ。だから外観についてもう少し詳しく説明しよう。
HA-2の本体はアルミ合金製だが、その周囲を本革のカバーが覆っている。片側は本のように丸まっており、文房具や革小物といった、デジタル機器とは異質なアナログ的なモチーフを盛り込んでいると想像できる。しかもこれは、スーツにも合いそうなアーバンなデザインにするなど、単純なデザイン上の理由だけではない。革を使用することで、一緒に持ち運ぶ機器を傷つけないようにするといった、実用上の配慮を兼ね備えたものだ。
PM-3は写真で見るとオーソドックスなヘッドフォンに感じるかもしれないが、手に取るとイヤーカップやヘッドバンド部分の質感が、光沢感やしわの入り方を含めて非常に高い。ソフトで装着感もよく、面がしっかりと合った金属パーツとの対比も上品だ。
そして、デニム製キャリングケースがとてもよくできている。製品版ではじめてみたが、網目のテクスチャーが美しいし、箱を開けた際にはかばんや靴のように不織布に包まれていて、ファッションアイテムのような感覚が味わえる点も好印象だ。取扱説明書も箔押しでロゴが入った封筒に収められており、こういうところにも手を抜いていない。
HA-2とPM-3が音楽を聴くための道具であるのはいうまでもないのだが、箱を開け、本体そして付属品をひとつひとつ机に並べていく際には、オーディオ機器を扱うのとは違う感動がある。特に箱に収まった姿が美しい。特にHA-2では重箱のように製品本体を収納する部分、付属品を収納する部分に分かれているが、それぞれの収まり方から、整然とデザインされている。
本体は美しくても、箱や付属品・説明書などは実用性を満たせばいいと考えられがちなデジタル機器は少なくない。しかし、OPPOは、箱に収まった姿、梱包を開いていく過程ひとつひとつの美しさ、その結果として感じる満足感の高さにまで配慮している。HA-2とPM-3はセットで10万円を超える、安価とはいいにくい製品であるし、ポータブル機器は、身に着け、見せるためのデバイスでもある。だからデザインにも手を抜かない。そんな思いが箱を開ける過程で伝わってきた。