このページの本文へ

QoSと高い拡張性を売りにするオールフラッシュアレイを提供

容量と性能のバランスを重視!ソリッドファイアーが日本進出

2015年03月19日 16時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

3月19日、オールフラッシュアレイを手がける米ソリッドファイアーが日本法人ソリッドファイアジャパンの設立を発表した。発表会では、米ソリッドファイアーCEOのデーブ・ライト氏が登壇し、次世代データセンターの動向やソリッドファイアーの差別化ポイントなどについて説明した。

拡張性に高い評価!ペイパルやイーベイなどで採用

 2010年に設立された米ソリッドファイアーはコロラドを本社とするITベンダーで、データセンター向けのオールフラッシュアレイの製造・販売を手がけている。製品の出荷は2012年だが、2013年度は対前年度比700%、2014年度はエンタープライズ分野で対前年度比570%という高い成長を遂げているという。

米ソリッドファイアーCEOのデーブ・ライト氏

 ソリッドファイアーの最新オールフラッシュアレイは、IOPSと容量にあわせて「2405」「4805」「9605」「9010」の4モデルが用意されている。ローエンドの2405は最大8.6TBの容量で、5万IOPSを保証。ハイエンドの9010は最大35TBの容量で、7万5000IOPSを保証する。インターフェイスはFC/iSCSIで、シングルクラスターで最大100ノードまで拡張することが可能だ。機能面では、インラインでの重複排除やレプリケーション、バックアップなどを搭載する。

10台のSSDを搭載したノードをスケールできるソリッドファイアーシリーズ

 ライト氏はスタンドアロンで動作していたコンピュートが高度にオーケストレートされ、専有されたネットワークが集約されてきたというデータセンターの動向について説明。こうした流れにあわせ、フルに自動化されたストレージが次世代のデータセンターに必要だとアピールした。

 こうしたニーズに対して、ソリッドファイアーのストレージでは、複数のワークロードの集約(Consolidation)やAPIを用いた自動化(Automate)、性能と容量のリニアな拡張(Scale)などを実現。「今までのオールフラッシュアレイでは考えられなかった、10倍規模の拡張も可能になっている。こうした拡張性を評価してもらったことで、イーベイやペイパルで採用されている」(ライト氏)。

 また、アプリケーションの要件にあわせてパフォーマンスのQoSを保証することも可能で、ダウンタイムなしに性能を動的に調整することも可能になっている。ライト氏は、「従来は複数の要件にあわせた階層化が必要だったが、われわれの製品は1つの階層で複数のワークロードを混在させ、性能を保証できる」と語る。

日本市場では従来より汎用性の高い市場を狙う

 日本法人の代表取締役社長にはストレージ業界で要職を歴任してきた岡田義一氏が就任する。ライト氏に続いて登壇した岡田氏は、従来のように金に糸目を付けない高いパフォーマンスを提供する一部の領域ではなく、容量と性能を求める汎用性の高い領域を狙うと、ソリッドファイアーのターゲット市場について説明する。

ターゲットとする領域を説明するソリッドファイアージャパン 代表取締役社長 岡田義一氏

 岡田氏は、「今まではストレージは高価な装置、多くの技術者、複雑なシステムが必要で、ITの足を引っ張っていた。しかし、フラッシュの登場により、安価で、シンプルな技術で、いろいろな要件に瞬時に対応できるようになっている。ソリッドファイアーは、無限のパフォーマンスをアプリケーションごとに切り出して提供できる」と語る。

 日本では伊藤忠テクノソリューションズと代理店契約を締結。昨年来からのパートナーである日商エレクトロニクスとともに、通信事業者やサービスプロバイダーなどを中心に顧客を開拓する。

■関連サイト

カテゴリートップへ