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技術的側面だけでなく、メーカーや国を巻き込んだ対策を提言

NTT Comが考える「IoTセキュリティのフレームワーク」とは

2015年03月18日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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機器メーカー、通信事業者、国が一体となりIoTセキュリティを

 一方、IoTセキュリティについては「『セキュアIoTフレームワーク』を作らないと、オリンピック(の2020年)に間に合わないのではないか」と、小山氏は語る。

 PCやスマートデバイスとは事情が異なり、IoTの世界では管理者不在のデバイス(“野良IoT”)があふれ、10年以上にわたって使い続けられるデバイスも多く生まれる。さらに、2020年には250億個ものデバイスがつながると言われており、攻撃の踏み台にされても気づかれない可能性すらある。

 小山氏は、こうしたIoTの世界をセキュアに保つために技術的、組織的なセキュアIoTフレームワークを考えているという。

 技術的には「IoTを、Internet of Thingsではなく“Intranet of Things”と考える」(小山氏)。つまり、さまざまなデバイスにはプライベートIPアドレスを割り当て、必ずゲートウェイを介してインターネットに接続する仕組みにする。これにより、ゲートウェイのセキュリティ技術さえ常に更新していれば、古いデバイスのセキュリティも維持できる。

デバイスを必ずセキュアゲートウェイ経由でインターネット接続させることで、古いデバイスでもセキュリティが維持できるなどのメリットがある

 一方、組織的なフレームワークとしては、ネットワーク接続されるデバイスメーカー、ネットワークサービスを提供するISP/通信事業者、法整備を行う国、の三者が一体となって取り組む必要があると小山氏は考えている。たとえば、ISPが通信パターンから攻撃の踏み台になっているデバイスを発見し、メーカーや販売店経由で注意喚起と対策情報の提供を行う。やむを得ない場合には通信の遮断を行うこともある。こうした取り組みが適法に行えるようにするには、法整備が必要となる。

 「ボット感染したPCのユーザーに対し注意喚起の連絡を行い、対策を促したサイバークリーンセンター(CCC)での実績が生かせるのではないか(関連記事)」(小山氏)

組織的なフレームワークとして、デバイスメーカー、ISP、国の三者が協調してIoTセキュリティに取り組むべきだと、小山氏は語った

 セキュアIoTフレームワークは、まだ業界内で話し合いがスタートしたばかりの段階だ。「IoTがスタートする今だからこそ、こうしたフレームワークでの取り組みをしてほしいと考えている。日本で成功事例を作り、将来的には国際展開できるような取り組みにしたい」(小山氏)。

セキュアIoTフレームワークの運営イメージ。法整備が進めば、ネットワーク側からデバイスのセキュリティ調査なども行える

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