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高橋暁子の「意外と知らない!? 業界ランキング」 第35回

mixiの一発逆転ぶりが光る

スマホ・ソーシャルゲームシェア早わかり2015年版

2015年03月23日 09時00分更新

文● 高橋暁子 編集●ASCII.jp

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ネイティブアプリ:ブラウザーゲーム=3:2

 サイバーエージェントの子会社であるCyberZがシード・プランニング、日本オンラインゲーム協会とともにスマートフォンゲーム市場動向を調査、発表(2014年7月)したところによると、2013年のスマートフォンゲーム市場は前年比178%の5468億円。

 この数字は2013年の国内ゲーム市場全体の約5割であり、家庭用ゲームソフトの市場規模である2537億円の約2.2倍だという。少なくともソフトに支払う金額的には、スマートフォンゲームのほうが家庭用ゲームソフトよりも上回っているというわけだ。

 なお同調査によると、ネイティブアプリ市場は2012年の1340億円を大きく上回る3178億円(前年比237.2%)に、ブラウザーゲーム市場も2290億円(前年比132.2%)に拡大している。

潮流としてはネイティブアプリへの移行がみられるが……

 ネイティブアプリとは、App StoreやGooglePlayなどにおいてアプリ単位でダウンロードするオフラインでも利用できるアプリのことだ。クイズやパズルなどのカジュアルゲームから本格RPGまで幅広いタイトルが揃っており、それによって女性や中高年などの新しいユーザーが増加した。

 「パズル&ドラゴンズ」「モンスターストライク」「クイズRPG魔法使いと黒猫のウィズ」、LINE「ポコパン」などが該当し、スマホゲームなどとも呼ばれる。

 一方のブラウザーゲーム(Webアプリ)とは、ブラウザー上で動く主にSNS上で利用するゲームのことで、カードバトルゲームなどが中心だ。「ドリランド」などが該当し、以前はこの形態のゲームを指してソーシャルゲームと呼んでいた。

スマートフォンゲーム市場規模
ネイティブアプリ市場 ブラウザーゲーム市場 合計
2012年 1340億円 1733億円 3072億円
2013年 3178億円 2290億円 5468億円
2014年 4284億円 2300億円 6584億円

CyberZ/シード・プランニング共同調べ (c) 2014 CyberZ, Inc. All Rights Reserved


 ネイティブアプリ、ブラウザーゲーム共に売上高は伸びているが、その内訳はネイティブアプリ:ブラウザーゲーム=3:2というわけだ。前述のGooglePlayの世界売上高ランキングでも、ネイティブアプリを運営する企業がランクインしている。

 時代はブラウザーゲームからネイティブアプリに移行している。しかし、1年4ヵ月ほど前の第2回執筆時はガンホーとLINEの二強と考えられていたが、2013年9月に登場したモンスターストライク(モンスト)を擁したmixiが売上高上位に食い込むなど、大ヒットゲームが出ればすぐに順位は変動する。実際、モンスト効果でmixiの時価総額はなんとリリース時の200億円から4500億円(2014年10月時点)と20倍以上に膨れ上がった。

 上位陣がこのまま人気を保つのか、それとも伏兵が新しいゲームで市場を奪うのか、今後も業界の動きには注目だ。

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