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業界人の《ことば》から 第134回

言語の壁なく楽しめる駅、JR九州とパナソニックが実験

2015年03月10日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII.jp

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今回のことば

「これまで外国人観光客が訪れることがないような駅にも、外国人観光客が訪れ、駅員たちが面食らっている」
(JR九州・青柳俊彦社長)

訂正とお詫び:掲載時、記事の要約文に誤りがあったため修正しました。(2015年3月10日)

デジタルの力でおもてなしするとこうなる

 パナソニックと九州旅客鉄道(JR九州)は、九州の魅力を発信するイベント「Wonder Japan Tripー2020年の観光を考えるー」を、3月3日、4日の2日間、JR博多駅3Fの博多シティ改札口内スペースにおいて開催した。

博多駅で開催された「Wonder Japan Tripー2020年の観光を考えるー」

 パナソニックが開発中の多言語翻訳ソリューションや、光ID通信技術を活用して、東京オリンピックが開催される2020年に、日本を訪れる外国人観光客に対して、「おもてなし」をする際に最大の武器ともいえる言葉のコミュニケーションを支援する具体的なソリューションを提案。「近い将来、こうしたソリューションを活用できるということをお見せする機会にしたい」と、パナソニックの井戸正弘役員はこのイベントの狙いを語る。

パナソニックの井戸正弘役員

 日本を訪れる外国人観光客が、日本で旅行する際に不便に感じていることの一番は、フリーWi-Fiが少ないこと、そして、2番目にはコミュニケーションの問題をあげるという。言語の壁は、外国人観光客にとっても大きな不便さを感じる部分だ。

 JR九州の青柳俊彦社長は、「JR九州では、『D&S(デザイン&ストーリー)列車』と呼ぶ、地元と連携し、ストーリー性を持ったおもてなし列車を9本運行。その1本として、博多駅からは、『ゆふいんの森』という列車を運行しているが、昨年からは車内でWi-Fiが使えるようにした」とする一方、「外国人観光客をおもてなしするためには、まずはコミュニケーションが大事。駅員に挨拶ぐらいはできるようにと指導している。様々な言語のカードを作って対応している」とする。

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