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4×4MIMOで下り最大220Mbpsに対応したUQの新ルーター「WX01」を試した

2015年03月06日 23時00分更新

文● オカモト/ASCII.jp

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WX01とW01の差はあったりなかったりだが
最速の数値を出したのはWX01

 さて問題の通信速度だが、今回はWX01に加え、比較用として、現時点では下り最大110Mbps止まりのW01を用いている。

 テスト場所は中野区内のマンションの一室、秋葉原駅前、編集部がある飯田橋の高層フロアの3ヵ所。たとえば中野の例では、W01では40Mbps強だったのに対し、WX01では60Mbps前後の速度が比較的安定して出た。秋葉原ではその差は小さくなり、さらにもう少し電波の条件が悪くなる飯田橋のビルではほぼ同等の数字になった。

(単位:
Mbps)
WX01 W01
USB接続 11ac接続 USB接続 11ac接続
下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り
中野 62.6 6.3 59.2 6.3 43.0 5.4 41.1 5.4
秋葉原 47.7 4.4 48.3 4.3 32.8 4.3 33.3 3.6
飯田橋 22.6 2.3 21.2 1.8 21.1 2.5 20.8 2.7

※:上記数値は3回測っての平均値

計測に用いたのは価格.comのスピードテスト・回線速度診断。電波環境が比較的優れた中野での実験では、WX01は60Mbps以上の数字が出た(左)。一方、W01は40Mbps強

 速報記事ではこれをもって、「4×4MIMOによる効果が見られた」としたが、そもそもWX01とW01では電波のつかみ方に特性の違いがあることも考えられる。

 そこでWX01の「省電力モード設定」を変更してのテストを、上述の中野と同じ場所で別の日に実施した。この設定で「ハイパフォーマンスモード」を選ぶと下り最大220Mbps対応だが、「省電力モード」に切り替えると下り最大110Mbps対応になるためだ。

WX01の省電力モードを切り替える

 その結果が下の表となる。4×4MIMOの効果がここにどの程度含まれているのかはハッキリとはわからないのだが、結果としてはWX01(のハイパフォーマンスモード)が最速になった。

WX01 W01
ハイパフォーマンスモード 省電力モード
USB接続 11ac接続 USB接続 11ac接続 USB接続 11ac接続
下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り
65.4 6.1 60.4 6.4 47.6 5.0 51.2 5.2 44.1 5.3 40.9 4.5

2.4GHzの無線LANでは速度に頭打ちが
Bluetooth接続では1.5~2Mbpsで通信可能

 ルーターと端末での接続方法による差だが、USBと5GHz帯の無線LAN(IEEE802.11ac接続)では大きな差は無かったが、2.4GHz帯では頭打ちになるケースが見られた(テストにはIntel製11acチップを搭載したThinkPad X240を使用)。

接続ごとの速度差(テスト地:中野、単位:Mbps)
WX01 W01
USB接続 5GHz
(11ac)
2.4GHz
(11n)
USB接続 5GHz
(11ac)
2.4GHz
(11n)
下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り 下り 上り
62.6 6.3 59.2 6.3 42.1 5.5 43.0 5.4 41.1 5.4 39.7 4.7

 Bluetooth接続時の通信速度は1.5~2Mbps程度。今回の短期間のテストではバッテリー消費まで確認できなかったが、スマホで使う分には大きな不満がない程度に速度が出ている印象だった。

スマホをルーターとペアリングする。通信速度は1.5~2Mbps程度

 なお、WX01にはAndroid/iOS用アプリ「NEC WiMAX 2+ Tool」が用意されており、周波数の切り替えやリモート起動、通信量の確認などの機能がスマホから利用できる。ルーターはカバンの中に入れっぱなしでもOKというわけだ。

スマホ向けアプリから端末を操作することも可能

220Mbps対応ルーターのどちらを選ぶかは難しいが
エリア内なら高速で利便性も高いWiMAX 2+

 今後周波数の切り替えによって、W01でも下り最大220Mbpsのネットワークが利用可能になるため、W01とWX01のどちらを選ぶかは現時点では判断は難しいところだが、WiMAX 2+エリアであればどちらでも十分快適にデータ通信が利用できる点には大差ない。

 WiMAX 2+は今春以降、3日間で3GB以上の通信を利用した際に通信制限が適用されるが、月間での通信量は無制限。たとえ制限が適用されても700kbps程度では利用できるということで、まずまず納得がいく範囲だろう。外出先などでバリバリデータ通信を使うので、スマホのテザリングでは足らないという人にとって、力強い味方になる存在なのは間違いない。


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