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2015年の転換期、メーカーはパソコン市場をこう考えている 第7回

今年もユニークな製品が登場?

1月から新製品続々! 2015年のデルはこう攻める

2015年03月07日 12時00分更新

文● 松野/ASCII.jp

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タブレットは大型化傾向?

――タブレットに関してはどうでしょうか。

RealSenseカメラを搭載した世界初のタブレット「Venue 8 7000」

 田中 「当初はWindowsタブレットのみをリリースしていましたが、昨年後半にはAndroidにも参入しました。今年も引き続き、WindowsとAndroidの両面で展開していきたいなと思っています。

 ただ業界のトレンドとして、すごくスマホが大型化してきている現状がありますよね。例えば6インチのiPhoneを持っていて、7インチや8インチのタブレットを購入するかというと、そのあたりは難しい。住み分けが若干困難になってきています。今年はおそらく業界として、より大型のタブレットにシフトしていくのではないかと思っています」

――1月にはVenue 8 7000を発表し、すでに販売も開始されていますね。RealSenseカメラを搭載した世界初のタブレットですが、反響はどうでしょうか。

 田中 「すごくご好評いただいていて、売り上げも好調です。コンシューマーと法人、両方のお客様をターゲットにしているのですが、 どちらかというと、あくまでスマホとPCの間を埋めるような役割を想定しています。いわゆる『安かろう悪かろう』ではなく、ディスプレーも高精細で、パワーもあるようなタブレットをお求めの方におすすめをしています」

――スマホの大型化が進み、住み分けが難しくなったタブレットが大型化してくると、2in1PCの展開にも影響が出てくるのではないかと思うのですが、その辺りはどのようにお考えでしょうか。

2月25日には10型タブレット「Venue 10 Pro」を発表している

 田中 「様々なフォームファクターを揃えているのが弊社の強みだと思っています。一口に2in1やタブレットと言っても、PCをメインに使って2~3割はタブレットモードでという方と、メインはタブレットだが、たまにはキーボードをドッキングして使いたいという方では必要となる製品が異なると思っておりますので、コンバーチブル型や、主に法人向けに販売しているデタッチャブル型など、今後も幅広く展開していきたいですね」

法人向け製品の開発は独立しているのが特徴

――2015年の法人向け製品の展開に関してはどうでしょうか。

田中 「弊社の最も大きな特徴として、コンシューマー向けと法人向けの製品開発をはっきり分けていることがあると思います。XPS 13のようにスタイリッシュなコンシューマー向け製品にはそれなりの開発ポイントがありますし、法人は法人で重視すべきポイントがあるんです。

2月19日に発表された、薄さ約18mmで重量約1.88kgのモバイルワークステーション「Dell Precision M3800」

 開発を独立させているため、法人向け製品は十分な耐久性や堅牢性を備えています。コンシューマー製品よりは若干重く、厚くなりがちですが、第三者機関のテストをパスしているなど、強度と耐久性という意味では競合には負けないと思います。

 一方で、法人でもコンシューマー向け製品を使いたいという要望は多くありますので、最近はコンシューマー向け製品でも法人向けのプロフェッショナルOSが選べるようになっています」

――逆に、直販サイトから個人で購入できる法人モデルもありますよね。直販と店舗販売のバランスについてはどうお考えでしょうか。

塚本 「特に昔から弊社の製品をお買い上げになっているお客様は、定期的にDell.comにいらしていただいて、新製品にアクセスしていただいているという印象はありますね。実際にものを見てみたい、というお客様も当然いらっしゃいますので、店頭販売では新製品を中心に展開し、実物に触ってお客様に納得していただいた上で購入していただけるような環境作りをしております」

「いい意味で期待を裏切っていきたい」

――最後に、2015年の日本市場での製品の展開について、意気込みをお願いいたします。

田中 「中国やインド、ブラジルなどでもサービスを展開していますが、デルにとって日本は常にフォーカスカントリーです。ワールドワイドで展開している会社としての強みもあって、例えば日本では、まだまだ14型ノートPCは国産メーカーの製品が少ないのではないかと思います。例えばアメリカは14型がメジャーな国ですので、そこで開発しているものを日本に持ってくることもできます。そういう意味では、今までの日本メーカーの製品にない視点の製品も投入していけると思いますし、様々なフォームファクターの製品も用意していけるのではないかと思います」

塚本 「いい意味で、皆様の期待を裏切っていきたいですね(笑)」

――ありがとうございました。

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