“速い”MVNOサービスに変貌した「BIGLOBE LTE・3G」
今回の速度計測では、お昼休みで利用者が増える12時でも下り「7.43Mbps」で、それ以外の時刻では10Mbps以上もの数値が出ている。17時には買い物客が多い上に帰宅する方も出てくるはずだが、それでも下り「18.84Mbps」、上り「31.23Mbps」とまるで段違いのスピードだ。ちなみに最高速度では、午前中に下り「29.33Mbps」、上り「32.71Mbps」という数値を叩き出している。
これだけの数値が出揃っていることを考えれば、「BIGLOBE LTE・3G」は、大幅に改善し高速化されたといえる。速度が低めの時間帯でもメール、ウェブ閲覧程度で困ることはなく、いわゆるビジネスタイムであればWordやExcelデータなどのやり取りもサクサク行なえるはずだ。
「BIGLOBE LTE・3G」通信速度計測結果 (東京・JR秋葉原駅電気街口前で計測) |
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計測時刻 | 下り | 上り |
10時 | 23.64Mbps | 29.49Mbps |
12時 | 7.43Mbps | 6.05Mbps |
14時 | 14.43Mbps | 21.17Mbps |
17時 | 18.84Mbps | 31.23Mbps |
では、「BIGLOBE LTE・3G」はどうしてここまで大きく変わったのだろうか。
そもそもMVNOは、大手通信キャリアのインフラをレンタルして使っている。「BIGLOBE LTE・3G」を始めとするMVNOサービスの多くはNTTドコモの設備を利用しているため、回線の最大通信速度やつながりやすさはNTTドコモと同等だ。
だが実際には、MVNOによって通信速度が大きく変わることも多い。これはMVNOがNTTドコモから借り受けた接続帯域や自前のサーバー設備、サービスを利用するユーザー数やタイミングなど、いくつもの要素が複雑に影響してくるからだ。
12時の計測結果が従来に近く、他時間帯が大幅に向上していることを考えると、BIGLOBEは、帯域の増強に加えてサーバーのチューニングなども施しているのではないだろうか。通信帯域を強化する(おそらくNTTドコモとのレンタル契約内容を変更しているものと思われる)ことでデータ通信速度が向上し、さらにユーザーの利用状況に応じてきめ細かなチューニングを実施することで、よりスムーズにデータを処理できるようにしているのだろう。